完売続く、宝石検定公式テキスト「366日 宝石図鑑」@日本宝石協会が山梨県内の小中高へ寄付

日めくりで深い知識が身につくと、幅広い人たちから人気

「宝石検定」公式テキスト副読本

 より多くの人たちに宝石に興味を持ってもらいたいと、一般社団法人日本宝石協会(JGS。代表理事;堀内信之)が、構想から10年をかけて完成させた「日めくりで深い知識が身につく~ 366日宝石図鑑」が、満を持して3月18日に双葉社より出版された。販売価格は2,750円。全国の書店ほか、通販大手アマゾン、楽天市場などで取り扱われているが、早くも完売が続くほど人気となっている。

 「366日宝石図鑑」は、1月1日から12月31日まで(うるう年の2月29日を含む)の各日に、由来のある宝石を1種類~3種類ほど設定し、日めくりのように楽しみながら美麗な宝石それぞれの深い知識が身につく図鑑として製作された。
 各日付は、宝石の発見者や命名者の誕生日、発見場所や産出国の独立記念日などを参考に、それぞれ366日に振り分けられている。
 全404頁に至る宝石図鑑には、既存の宝石の書籍には掲載されていない極めて稀産な宝石をはじめ、ごく最近になって発見された宝石や歴史的な有名な宝石(Famous Stoneのマーク付き)など計654種類の宝石が掲載されている。どの宝石も綺麗な写真とともに、英語表記、日本語表記のほかに、宝石の特徴や名前のルーツ、組成や硬度などの学術データに加えて、ちょっとした豆知識が添えられ、子どもから大人まで楽しく宝石を堪能できる内容になっている。
 例えば、1月11日の宝石は「ブルーハライト」。和名は岩塩。透明度が高い鮮青色の塩の結晶は、ファセットカットされることもある宝石。ブルーのグラデーションが魅力だが、1569年1月11日に上杉謙信が武田信玄に塩を贈った日として「塩の日」として制定されていることにちなみ、日付が決められている。
 また日本人が好む白金「プラチナ」は、語源が発見者であるスペインの軍人で探検家のドン・アントニオ・デ・ウジョーアの誕生日、1716年1月2日であることにちなみ、1月2日が日付に選ばれた。


 なお同書は、日本宝石協会が主催する「宝石検定」準1級・1級の公式テキスト副読本に指定されている。
 この「366日宝石図鑑」を作りたいと考え、制作委員会を立ち上げたJGS副理事長を務める望月英樹(甲府市=明治堂会長)氏は「宝石の写真を集めるだけで3年かかった。そして各日に意味づけして宝石を選ぶのに時間がかかり、完成まで10年を要した。誰もが知っている宝石からマイナーな宝石まで幅広く掲載した。子どもたちにも見てもらい宝石に親しんでほしい。2012年には4600種類だった鉱物が、現在では6200種まで増え、その中から新たに宝石として脚光を浴びるものが現れる可能性もある」と説明。宝石としての美しさや耐久性、希少性はもちろんだが、一般的な基準を超えたところにも宝石の魅力を見出すことができる。それぞれの石が辿ってきた歴史や個性を愛でることも宝石の醍醐味だと伝えている。
 監修した北脇裕士氏も「鉱物分野の研究者のみで著した宝石の本ではなく、宝石の採掘、加工、鑑別、販売に実際に関わってきた多くの宝石業界関係者と制作委員会の知識と情報、エッセンスが詰まっている」としている。宝飾関係者をはじめ、宝石学を学ぶ学生諸氏、ミネラルショーなどで宝石・鉱物を手にする人、宝石に興味のあるすべての人に読んでもらいたい。
 執筆したのは、望月英樹氏(㈱明治堂会長)、幸谷由利子(宝石・研磨研究家)、北脇裕士(㈱中央宝石研究所リサーチ室部長)の3人。初版は8,000部を予定。

県内の小中高に1冊ずつ贈呈予定
県に330冊を寄付


 
 発刊を記念し、山梨県に寄付することを決定。3月12日に山梨県庁にて寄付受納式が行われた。
 受納式には、寄付者側の堀内信之氏と望月英樹氏の2人と、受納者側の山梨県知事、教育長、山梨県私学教育振興会理事長、産業政策部長などが出席。330冊が寄贈され、県からは感謝状が手渡された。


 寄贈された図鑑は、県内のすべての小中学校と高校の図書室などに置かれる予定で、「児童や生徒に山梨の伝統産業である宝飾品に関心を持つきっかけにしてほしい」と要望を伝えた。
 望月氏は「山梨県とはいえ、ほとんどの宝飾関係の企業は甲府に集中している。県内で伝統産業が宝飾であることを知る人は少ないのが現状。これを機に子どもたちが宝石・宝飾に興味を持ってもらい、いずれは宝飾企業に勤めるなどし、夢を追いかけてもらいたい」とした。


  最後に望月氏は「宝石は人間の歴史と深く関わっている。ひすいや黒曜岩(石)は、ナイフや矢じりに加工され、やがて装飾品として使われるようになったもの。宝石図鑑が宝石の世界への扉となり、宝石への興味を掻き立て、探求心を刺激し、新発見の礎となることを心より願っている」とコメントしている。

・日本宝石協会((JGS) https://japangemsociety.org/

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