上海ショッピングモール、ラグジュアリー小売店は営業を再開

6月1日に営業を再開したグランドゲートウェイ66(黄姗)

ロックダウンの明けた6月1日、上海のラグジュアリー小売業者は2ヶ月ぶりに営業を再開した。

上海徐匯区にある高級ショッピングモール、グランドゲートウェイ66(港匯恒隆広場)では、1階のルイ・ヴィトン、グッチ、ロエベ、カルティエ、ティファニーなどラグジュアリーブランド全てオープンし、2ヶ月ぶりとなる顧客を迎えた。地下コスメフロアでは、シャネル、グッチなどの化粧品店舗もオープンした。

プラザ66(上海恒隆広場)、CITICスクエア(中信泰富広場)、HKRI Taikoo Hui(興業太古匯)、新世界百貨店、BFC外灘金融センター、上海嘉里センターなど多くのショッピングモールもオープンし、同時に上海新天地石庫門街区、新天地広場、新天地ファッションと湖浜道ショッピングセンターなども正式に営業を再開している。また、多くのラグジュアリーブランドも上海市中心部の路面店の営業を再開している。エルメスなど幾つかのラグジュアリー店舗では店頭に長い列ができる様子が見られており、顧客の回復をうかがわせた。

ほとんどのショッピングモールでは予約は不要だが、入場には72時間以内のPCR陰性証明が必要。マスクの着用、体温測定、入口では携帯番号による位置コードのスキャンが必要になる。

高級時計ジュエリーブランド、ピアジェは、店舗の再開のために「(事前に)安全な環境を準備し、位置コード、感染予防対策、スタッフのPCR検査レポートを用意した。」と説明する。多くのブランドでは順調に再開できるよう、スタッフのための復職証を事前に準備していた。しかし、政策の変化により、6月1日からはショッピングモールのスタッフは特別許可証書が免除されている。

上海新天地石庫門街区

最新の予防措置に基づき、多くのショッピングモールでは6月1日からスタッフの「クローズドループ管理(職場に留まり自宅に帰らないこと)」規定を取り消し、毎日のPCR検査だけに留めている。コーチ、ピアジェなど多くのブランドでこの規定の改定を確認している。

上海は中高リスク地区と封控区(直近7日間に感染者が報告された地区)、管理区(直近7日間に感染者が報告されていない地区)を除いて、本市住宅の人の出入りが再開されたことを明確にした。いかなる単位や個人も、いかなる理由でも、コミュニティの住民が外出、出勤して家に帰ってくることを制限してはならないとしている。これはブランド店舗の再開ハードルを大幅に引き下げたことになる。

ルイ・ヴィトンやブルガリを運営するLVMHグループ中国責任者の呉越は以前「ビジネスウィークリー/中国語版」のインタビューに応じ、ハイエンドビジネスの「クローズドループ管理」運営は非常に困難であり、主にスタッフの宿泊問題を解決する必要があると述べた。今回、LVMHグループの複数のブランド店舗がプラザ66で再開した。スタッフのクローズドループ管理問題が解決されたからだ。しかし、全てのブランドがクローズドループ管理の問題を解決できているわけではない。

大洋晶典・天安千樹ショッピングモールは5月26日に早期営業再開しており、多くのブランドでは5月21日に営業再開の準備をしていた。クローズドループ管理中のため、ファッションデザイナーブランドTUでは店舗スタッフがショッピングモールでの10日以上の宿泊を余儀なくされていた。IFC上海国金センターも正式開業承認を待つ過程で、コーチなども事前にスタッフをクローズドループ管理配置させていた。また、この期間中に感染拡大防止のため、一部のコミュニティ委員会では住民の外出を許可しなかったため、多くのブランド店舗では営業を再開できない状況が続いていた。

5月29日に営業再開したプラザ66(Stanley)

ハイエンドカシミアブランドであるサンドリバーの創始者である郭秀玲は、上海店舗のスタッフが自宅を離れられないため、店舗を再開できないと語った。同社の本社は上海にあり、上海市中心に複数の店舗がある。これらの店舗は全国の80%の店舗売上に貢献しており、営業再開できない状況が続いていた。

上海市の5月31日のデータによると、上海全市の防范区(直近14日間に感染者が報告されていない地区)の総人数は2200万人以上に達し、封控区の総人数は20万以下に減少したが、これは6月1日時点でも一部の上海市民がまだ自宅から出られないことを意味する。

複数の店舗を持つブランドにとっては、6月1日にすべての店舗が営業を再開できたわけではない。一部のスタッフがまだ自宅から出られないほか、店舗がショッピングモールや街の開業通知の遅延の影響を受けていたからだ。一部のショッピングモールと地区では5月31日の午後になってようやくブランド店舗に対して開業通知を発給した。

ダミアーニや豫園ジュエリーは「5月31日午後に通知が出て営業を再開できるが、以前再開できなかったのは、ショッピングモールから通知がなかったからだ」と語った。「私たちは事務所で商品を全て取り出し、各店舗に配分した。長楽路門店と陝西南路門店も今掃除をしてきたところだ。」とファッションデザイナーブランドTUは5月31日に語った。

上海の各区のショッピングモールと路面店の解放が徐々に広まり、ほとんどのラグジュアリー店舗は6月中には再開すると見られている。

上海IFC国際金融センター

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