カミラ王妃は、コ・イ・ヌールの王冠を戴冠式で着用予定と伝えられる

エリザベス女王2世の逝去は、英国王室を象徴する105.602ctsのコ・イ・ヌールダイヤモンドの所有権と未来をめぐる議論を再燃させている。

世界で最も貴重なダイヤモンドの一つと言われる、タイプⅡa、Dカラー、105.602ctsのコ・イ・ヌールが中心にセッティングされたエリザベス女王2世の王冠は、新国王であるチャールズ3世の戴冠式で、彼の妻であるカミラ王妃が着用すると伝えられている。

しかし、戴冠式により今改めて脚光を浴びているこのダイヤモンドの所有権を、インド、パキスタン、イラン、アフガニスタンなど、いくつかの国が主張している。

14世紀、当時186ctsの重量のゴルコンダダイヤモンドであったコ・イ・ヌールは、第二次シーク戦争によって1849年にパンジャーブがインド帝国の支配下に入り、マハラジャによって、インド帝国を統治する女帝であったビクトリア女王にコ・イ・ヌールが献上された。その後1851年のロンドン万国博覧会にて展示、しかし元々施されていたインド式ムガルカットでは輝きが不十分だったため、アムステルダムから職人を呼び寄せ再カットし、王冠にセットされている現在の形状になっている。

1937年、ジョージ6世の戴冠式で着用するためエリザベス女王2世の母親のために作られたプラチナの王冠にコ・イ・ヌールがセットされ、そして1953年にはエリザベス女王2世自身が戴冠式で着用している。

デイリーメールの報道によると、エリザベス女王2世は自身の死の直前に、この王冠をチャールズ3世の戴冠式でカミラ王妃が着用すべきであると示唆したという。

昨年8月、法廷弁護士のジャベド・イクバルは、この長期にわたる法的論争の一環として、ラホール高等裁判所に請願書を提出し、連邦政府がダイヤモンドをパキスタンに持ち帰るための措置を講じるよう指示を求めた。彼は、このコ・イ・ヌールダイヤモンドはパンジャーブに属しており、返却されるべきだと主張している。

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