香港を拠点とする投資ファンド、ファウンテンベスト・パートナーズと日系のユニゾン・キャピタル(東京・千代田)が、宝飾品メーカー、販売会社であるTASAKI(神戸市)を買収した。買収総額は1000億円規模とみられる。
TASAKIはパンデミックの沈静化に伴う消費回復やインバウンド需要などでビジネス環境が飛躍的に改善している。TASAKIはMBKが2017年に子会社化した当時企業価値は300億円超だったが、現在では企業価値は大きく拡大している。
ファンド2社の傘下入りをきっかけとしてTASAKIの海外出店を一段と増やし収益の拡大を目指す。ファウンテンベストとユニゾンは共同でTASAKIの企業価値をさらに高め、将来的な上場や他社への売却などで投資回収を図る。またこの買収はファウンテンベストにとって日本での投資1号案件になる。
TASAKIは1954年に神戸市で創業。旧社名は田崎真珠で、真珠を使ったジュエリーを強みとしている。
ファウンテンベストは欧米の年金基金や機関投資家からの資金を得て、現在の運用資金は約30億ドル(約4500億円)。フィンランドのスポーツ用品会社、アメアスポーツなど約70件の投資実績がある。今年に入って日本代表にベインキャピタル出身の林剣太氏が就任しており、今後、日本での投資活動を本格化させるとみられる。
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