- 市場の夏のシーズン的なスローダウンによりマーケットは横ばい状態で推移している。
- 6月の経済の不確実性とインフレ率+9.1％という状況にもかかわらず、米国の宝石業者は下半期に対して楽観的な見通しを持っている。
- デビアスのサイトによりダイヤモンド原石の価格は安定傾向。
- メーカーは、責任を持って調達されたダイヤモンド原石の需要と競争が高まっている。
- ダイヤモンドカッター業者は、原石の不足とポリッシュダイヤモンドの需要低下によって稼働率が低下している。
- 大規模なカット工場では、原石の入手キャパシティと価格動向に基づいて、天然ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドの生産を切り替えている。
- カナダのガチョクエダイヤモンド鉱山の第２四半期の生産は-29％の130万ctsとなった。
- 周大福の第１四半期の売上高は、中国のパンデミックの再発により-4％となっている。
- スイス時計全体の会計年度の収益は+37％増の15億ドルとなり、利益は2倍の1.21億ドルになった。
- アイリス・ファン・デル・ヴェーケンは、持続可能性のためのウォッチ＆ジュエリー イニシアチブ2030のエグゼクティブディレクターに任命された。
ファンシーカット
市場は安定傾向にあり、カットの良いファンシーシェイプの供給不足が価格を支持している。1.20〜3.99ct、F-J、VS-SIが最も需要が高い。オーバルを筆頭に、ラディアント、エメラルド、ペア、クッション、マーキスがそれに続く。消費者が様々なシェイプを求めているので小売店はより幅広いシェイプを取り扱い始めている。ファンシーシェイプダイヤモンドを使用したエンゲージメントリングへの関心が高まっている。大きなサイズのファンシーシェイプに関しては通常よりも高い価格で取引されており、エクセレントカットのファンシーシェイプにはプレミアム価格が設定されている。カットの優れないファンシーシェイプは依然として販売が困難。
アメリカ
夏季休暇のシーズンにより、多くの卸売業者の取引は低下している。2cts、G-I、VS2-SI2、3EXのダイヤモンドは安定した需要があり価格も堅調。夏季の間、大量在庫注文はほとんどない。宝石店の当面の需要を満たすためにサプライヤーは短期のメモ（委託）に応じている。ファンシーシェイプの動きは好調。オーバルが最も好調。デパートでは引き続きジュエリーをベストセラーにランク付けしている。
ベルギー
市場ムードは様々で、８月の休暇シーズンに先立って取引はすでに鈍化している。米国からの注文がマーケットを支えている。中国からの注文は少なめ。ユーロが20年ぶりに米ドルと同等価値に下落（EUR 1 = $ 1）し、欧州のバイヤーは慎重になっている。ブランドは新しいコレクションのために商品を購入し続けている。1〜1.50ct、D-J、VS-SIが好調。デビアスのサイトの後、原石の取引は安定している。
イスラエル
米国の主要クライアントが休暇に入り、マーケットはスローダウン。中国からの注文はコロナの封鎖により低迷している。サプライヤーが商品回転を高め過剰在庫を売り切ろうとする動きに合わせ価格が低下傾向にある。1ct、G-J、VS-SIの販売は着実。ハイクオリティの大粒、ファンシーシェイプはハイエンドラグジュアリーにうまく機能しており好調。原石オークションでは競争が激しく特別な原石（10.8ctsアップ）は購入が困難。
インド
米国の主要クライアントが休暇に入り、マーケットはスローダウン。世界経済の懸念により、取引の見通しは予測不可能。香港と中国本土はコロナによる制限から需要がまだ回復しておらず取引が弱い。小さいサイズのダイヤモンドは1ctアップに比較して好調。原石の不足と強い価格によって、ポリッシュダイヤモンドの生産は生産能力を下回っている。
中国・香港
卸売は季節的な要因でスローダウンしている。経済の低迷と休暇シーズンの中で、香港と中国本土の小売は低迷している。コロナによる検疫規則がまだ残っているため、観光業の損失が依然としてラグジュアリーセクターの回復を妨げている。宝飾品セクターでは、第３四半期まで消費者心理が弱いと予想している。下降トレンドによってディーラーは仕入れに消極的になっている。
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