アングロ・アメリカンはデビアスのIPOを狙っている可能性

ロイターとガーディアンの記事によると、アングロ・アメリカンはデビアスのIPOを事業売却の「デフォルトオプション」と考してえているという。

ロイター通信は、アングロ・アメリカンがデビアスをロンドン取引所に上場させたいと考えており、ある関係筋はデビアスが中核利益の8~10倍に評価される可能性があると推定していると報じた。

ガーディアン紙もロイター通信と同様、デビアスのIPOは「デフォルトオプション」であるとする関係者の発言を引用したが、別の関係者は同紙に対し、現在のダイヤモンド市場のボラティリティを考慮するとIPOは「ありそうもない」と語った。

デビアスの株式の85%を所有するアングロ・アメリカン(ボツワナ政府が残りの15%を保有)はコメントを拒否している。

デビアスとアングロ・アメリカンの関係に詳しいある関係者は、デビアスとその大株主の間には常に多少の「文化の衝突」があったと語った。アングロ・アメリカンは重要な鉱山専門知識をデビアスに提供したが、デビアス側の一部は同社が官僚的すぎてダイヤモンドのマーケティングや取引の感覚が無く「遅い」と考えていたという。アングロ・アメリカンの元CEOであるマーク・クティファニはデビアスの支持者とみなされており、同氏が2022年に退社したことでこの「売却」の可能性がはるかに高まったと関係者は述べた。

天然ダイヤモンド取引にとって不安定な時期にこれが発表されたため、アングロ・アメリカンがデビアスを売却するという発表には、業界関係者の多くが動揺した。それでも、売却やスピンオフは差し迫ったものではなく、これは18か月以上かかる可能性がある長いプロセスの始まりであるというのが一般的な認識だ。

同社CEOのダンカン・ワンブラッドは今月の投資家向けプレゼンテーションで、アングロ・アメリカンのポートフォリオの「根本的な変化」の影響を受ける可能性がある事業はダイヤモンドだけではないと語った。アングロ・アメリカンは従来、業界のプロモーション部門であるプラチナ・ギルド・インターナショナル(PGI)への資金提供を支援してきたが、現在はプラチナの保有を売却する計画を立てている。

声明の中で、PGIは支援が継続されることを期待していると述べた。

「その歴史を通じて、PGIは常に南アフリカのプラチナ鉱山生産者から資金提供を受けており、アングロ・アメリカン・プラチナはその主要企業である」とPGIの声明は述べている。「私たちは市場開発が今後もプラチナ鉱山業界の主要な焦点であると予想しており、宝飾品は世界需要の3分の1を占めるカテゴリーとしてその中で戦略的な役割を果たしている。」と語った。

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