ダイヤモンドマーケットは夏季に減速、7月のポリッシュダイヤモンド価格指数は低下

米国のダイヤモンド取引業者が約2週間の夏季休暇で閉鎖していたため、7月のダイヤモンド取引は減速、また経済的および地政学的な原因による先行き不透明感による懸念により、ポリッシュダイヤモンドの価格下落を引き起こしている。

7月、1ctのRapNetダイヤモンドインデックス(RAPI™)は2.6%低下したが、年初よりは4.6%高い水準となっている。

ダイヤモンド製造セクターはダイヤモンド原石の高騰とポリッシュダイヤモンドの需要の減少により稼働が低下している。米国の取引業者は、経済的不安にもかかわらず回復力を維持し、宝石小売店から着実な短期のメモ注文(委託販売注文)を受けている。

注目すべき点としては、米国の可処分所得が圧力を受けているということだ。インフレ率が9.1%に上昇し、FRB(連邦準備制度理事会)が7月に金利を0.75パーセントポイント引き上げたため、消費者信頼感指数は低下している。このような状況下でそれでも、宝飾小売は2021年の同時期と比較して状況は良い。Mastercardの調査によると、6月の宝飾品の売上高は前年比で16%増加しているという。ヨーロッパのラグジュアリーブランドも上半期の素晴らしいパフォーマンスを報告している。中国市場においては進行中のコロナによる混乱による経済低下により、宝飾品のパフォーマンスは相対的に低下している。

ダイヤモンド原石の供給についての懸念も高まっている。米国とヨーロッパによるロシアのアルロサ及びロシアの銀行に対するに制裁や規制を実施して以来、世界のダイヤモンド原石の販売総額は低下傾向にある。アルロサのダイヤモンド原石の消失は非ロシア産ダイヤモンド原石の需要を増加させた。その結果、デビアスとリオティントは2022年の上半期で大幅な販売の増加を実現した。デビアスのダイヤモンド原石価格指数は前年同時期の水準から28%増加している。

一方で、ポリッシュダイヤモンドの在庫水準は高いレベルを維持している。8月1日時点でRapNetに掲載されているポリッシュダイヤモンドの数は、前年同時期より24%多くなっている。この記録的な在庫量は、アルロサのダイヤモンド原石の不足がまだポリッシュダイヤモンドの市場に影響を与えていないことを示している。つまり、第1四半期の製造業者によるダイヤモンド原石の強気な購入によって、その後数ヶ月間のポリッシュダイヤモンドの需要に(現時点で)対応できているということだ。

しかし、アルロサへの制裁によるダイヤモンド原石不足の影響が徐々に顕在化してくるため、ポリッシュダイヤモンド業界では第3四半期後半に供給不足の影響を感じ始める可能性がある。経済的不透明感とポリッシュダイヤモンドの需要低下によって短期的な市場ムードは低下しており、業者は第3四半期の減速を予測しているが、それでも年末のホリデーシーズンに対する期待感は大きい。

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