
スイスの時計輸出が1月に成長を見せた。これは、米国と日本における需要の回復が、香港と中国における継続的な低迷を上回ったためである。
スイス時計産業連盟によると、1月の時計の出荷額は前年同月比4.1%増の19億9,000万スイスフラン(約3,300億円)となった。この増加に先立つ月では、スイス時計協会が主要市場として挙げる4地域全てすべてで大幅な減少が見られ、トップ15の市場のうち4つを除くすべてが減少した。
「スイスの時計輸出はポジティブなパフォーマンスに戻った」と連盟は発表した。「米国はスイス時計輸出の主要市場としての地位を維持し、1月には堅調な成長を記録した。日本は注目すべき上昇を示した。一方、香港と中国は低調なパフォーマンスが続いた。」と連盟はコメントした。
米国への輸出は1月に前年同月比16%増の3億7,890万スイスフラン(約640億円)に達し、日本への出荷は26%増の1億5,480万スイスフラン(約260億円)となった。一方、香港への供給は12%減の1億4,100万スイスフラン(約240億円)にとどまり、中国への販売は29%減の1億3,780万スイスフラン(約230億円)に落ち込んだ。
価格帯別では、低価格帯と高価格帯の時計に需要が集まった一方、中間に位置するものは低迷した。200スイスフラン(約3万2,000円)未満の時計は0.7%の増加を示した。200から500スイスフラン(約5万7,000円)の価格帯の時計は7%減少し、500から3,000スイスフラン(約33万円)の範囲の時計は8%の減少を見せた。3,000スイスフラン以上の時計は7%増加したと連盟は付け加えた。
このように、スイスの時計輸出は国ごとに異なる動向を示しており、特に米国と日本の市場が全体の成長を牽引する形となった。一方で、香港と中国における課題が引き続き存在することも明らかである。これらの市場動向は今後の戦略に大きく影響する可能性があり、ウォッチメーカー各社は慎重な市場対応が求められるであろう。
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