製造業の停滞がSarine社の売上に影響

イスラエルを拠点とするダイヤモンド鑑定技術の供給企業であるSarine Technologies Ltd.(サリネ・テクノロジーズ)は、昨年、業界中流におけるダイヤモンドの供給過剰と需要の弱さがダイヤモンド製造活動を抑制したことにより、売上が減少したことを報じた。

2024年の収益は9%減少し、3,920万ドルとなった。しかし年間利益は110万ドルに達し、前年の280万ドルの純損失から回復した。利益の増加は、グループ全体でコスト削減を行った結果であると説明されている。

導入企業による基本的に一度限りの機械購入となる資本設備の販売は、大半の市場で減少した。一方、ダイヤモンドスキャンなどの継続的なサービスに対する手数料収入が増加し、この減少をわずかに相殺した。Sarineの収益の大部分を占めるようになっているのはこの継続的な収入だ。売上全体の減少は、ラボグロウンダイヤモンド向けの原石プランニングソフトの増加を上回る形で、ダイヤモンド・ジュエリーバリューチェーン全体のビジネス状況の悪化から生じた。

同社は主力市場であるインドに製造拠点を移転する計画を立てており、これがさらなるコスト削減の助けになると考えている。インドではラボグロウンダイヤモンド業界に対応するためのGCALラボも開設する予定だ。

インド市場への売上は12%減少し1,940万ドルとなり、アフリカ市場からの収益も20%減の510万ドル、米国では2.2%減の500万ドルとなった。この減少は欧州での売上が14%増加し310万ドルに達したことを上回った。

「2年連続で天然ダイヤモンド製造業界は挑戦的な市場環境に直面している」と同社は述べた。「中国における消費需要の弱さと、ラボグロウンダイヤモンドによる継続的な市場混乱が天然ダイヤモンドの需要と価格に悪影響を及ぼし、結果として当グループの収益源であるダイヤモンド製造活動の減少を引き起こしている。」と説明している。

別途、SarineはKitov.AIの過半数株式を取得したことを発表した。この会社は品質保証と管理(QA/QC)システムを開発しており、今回の動きによりSarineはダイヤモンド業界以外の新しい分野へと多角化できる、と同社は述べている。

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