「世界で最も高価なジュエリーは何か?」という疑問は多くの人々の興味を持つ話題になると思うが、シンプルに、その答えはかの有名なホープ・ダイヤモンド（Hope Diamond）になるだろう。
1997年に公開された大ヒット映画『タイタニック』に登場する”ハート・オブ・ザ・オーシャンネックレス”は、このホープ・ダイヤモンドにインスピレーションを受けていることで有名だ。このダイヤモンドは、17世紀半ばにインドで発見された。
微量なホウ素を含有するためにブルーに発色する、有名なブルー・ゴルコンダ・ダイヤモンドの1つであるホープ・ダイヤモンドは1666年に発見され、45.5ctsのサイズとなっている。
ホープ・ダイヤモンドの記録は、フランスのルイ14世が112ctsのダイヤモンドとして購入したところから始まっている。それ以来350年以上の期間に渡り、幾つもの所有者の手を渡り、また何度もリカットされてきた。
ホープ・ダイヤモンドの歴史には記録されていない幾つかの空白期間があり、中には盗難されていた期間も存在しており多くの議論の余地があるとされている。
現在このホープ・ダイヤモンドが置かれているスミソニアン博物館のウェブサイトには、ヘンリー・フィリップ・ホープからその名前を得ていることを明らかにしている。また、「残念ながら、カタログはヘンリー・フィリップ・ホープがこのダイヤモンドをどこで、誰から、そしていくらで買収したかを明らかにしていない。」と付け加えた。
この石の歴代の所有者として有名なひとりの人物が、アメリカの宝石商であるハリー・ウィンストンだ。ハリー・ウィンストンは1958年にスミソニアン協会にこのダイヤモンドを寄贈し、以来このホープ・ダイヤモンドはスミソニアン博物館に展示されている。
2011年にホープ・ダイヤモンドの価値は2.5億ドルと推定されていたが、現在での推定価値は3.5億ドルとされている。
世界第2位の価値を持つと度々言われているのは、ヘリテージ・イン・ブルームのネックレス（約1.9億ドル）と、グラフのピーコックブローチ（約1億ドル）であることを考えると、ホープ・ダイヤモンドが競合ジュエリーと比べていかに価値が高いとされているかがわかるだろう。
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