米国宝石貿易協会(The American Gem Trade Association – AGTA)は、来年から展示会でラボグロウン宝石を禁止することを発表した。
同団体は今週火曜日の声明で、2025年のAGTAジェムフェアツーソンから、出展者がラボグロウン宝石のルースやそれを含むジュエリーを展示することを許可しないと発表した。
「ラボグロウンダイヤモンドが市場でどれほど破壊的な影響を及ぼしているかを考慮し、AGTAの理事会は潜在的な混乱を阻止するためにトレードショーでラボグロウン宝石に対してこのスタンスを取ることを決定した。」と声明は続けた。「AGTAのディーラーが自社の方針に応じてラボグロウン宝石を販売することは、その情報が開示されている限りまったく問題ないが、明確さと安心のために、AGTAジェムフェアは参加するバイヤーに対して天然宝石のみが購入可能であることを保証できる。」と説明した。
テキサス州ダラスに本拠を置くAGTAは、自らを「天然宝石に関する権威ある情報源」と称している。そのショーは宝石業界の年間行事で最も重要なイベントの1つであり、毎年2月に開催されるツーソンフェアには8,000人を超えるバイヤーと300の出展者が参加する。別のAGTAショーも、JCKラスベガスショーと同時に5月下旬から6月上旬にかけてラスベガスで開催される。
「AGTAは、AGTAショーに参加するバイヤーに対して、自分たちが地球から採掘された天然宝石だけを購入できるということを明確に伝える必要があると感じた。」と、AGTA取締役会会長でキンバリー・コリンズ・カラード・ジェムズのオーナーであるキンバリー・コリンズは述べる。「AGTAディーラーは、希少で美しく、天然の優れた宝石を調達することに誇りを持っている。」とと続けた。また、ラボグロウン宝石には、天然の宝石が持つ固有の価値や色の二分法が欠けていると声明は付け加えた。
「AGTAは、天然宝石、養殖真珠、天然真珠の卸売業者の利益を代表するために1981年に設立された」とAGTAの CEO、ジョン・フォードはコメントしている。「取締役会の決定は、AGTA設立の中心的な目的と一致している。」と述べた。
AGTAは、ラボグロウン宝石のGIAの定義を「天然宝石素材と本質的に同じ化学組成、結晶構造、光学的および物理的特性を持つ人工素材」と認識していると述べた。
しかし、ラボグロウン宝石は鉱物ではないとAGTAは指摘し、英国地質調査所と米国地質調査所の鉱物の定義を引用し、鉱物には天然であることが求められていると述べた。
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