英国の広告基準局(ASA)は、スカイダイヤモンドの広告に対して、ダイヤモンドが天然ではないことを明確に示されておらず「誤解を招く」用語を使用したとして禁止の判決を下した。
ナチュラルダイヤモンドカウンシル(NDC)は、2023年2月に公開されたこの広告についてASAに苦情を申し立てていた。この広告には「完全に空から作られた世界初で唯一のダイヤモンド」や「私たちは太陽、風、雨、そして私たちが過剰に摂取してい大気中の炭素という4つの天然素材を使用してダイヤモンドを製造しています」などの文言が含まれていた。また、同社のジュエリーは世界で「最も希少なダイヤモンド」で作られているとも述べられていた。4月10日の判決によると、NDCはスカイダイヤモンドがラボグロウンダイヤモンドを販売していて、それらが天然ではないことが明確になっているのかに異議を唱えていた。
エネルギー会社エコトリシティの創設者デール・ビンスが所有するスカイダイヤモンドは、その広告グラフィックと情報から同社の製品が天然ダイヤモンドではないことが明らかであり、したがって「合成」や「ラボグロウン」などの修飾語は必要ないと主張した。 同社はまた、採掘されたか製造されたかに関係なく「ダイヤモンドはダイヤモンドである」と判断した2018年の米国連邦取引委員会(FTC)の判決にも言及した。「ダイヤモンド」という言葉は物の名前であり、起源を示したり説明したりするものではないと彼は説明した。
この情報に基づいて、ASAはスカイダイヤモンドのマーケティングが重要な情報を省略した「不明確、理解不能、曖昧、または時期尚早な方法で提示したりするなど、誤解を招くものである」との判決を下した。さらに、英国成人2,100人以上を対象とした調査では、25%がラボグロウンダイヤモンドの存在を知らなかったことが判明した。
「広告にはすべて、透明な宝石の画像やダイヤモンドへの言及が含まれていた」とASAの判決は指摘した。「ASA は、消費者が『ダイヤモンド』という言葉を、単独で自然に存在する結晶化した炭素からなる鉱物を意味するものとして理解すると考えました。 私たちは、一部の消費者はラボグロウンダイヤモンドが実験室で製造または作成できることを知っていたかもしれないが、多くの人は知らないだろうと考えました。」と説明している。
さらに、ASAは、宝石が天然か人工かは多くの消費者にとって重要な考慮事項であり、したがってこれは重要な情報であると判断した。
「したがって、消費者の誤解を避けるために、ラボグロウンダイヤモンドの広告は製品の性質を明確にする必要があると判断した。」と判決は述べた。「私たちはスカイダイヤモンドに対し、『合成』、『ラボ』などの明確で目立つ修飾語を付けずに、自社のラボグロウンダイヤモンドを単独で説明するために、『ダイヤモンド』、『完全に空から作られたダイヤモンド』、『スカイダイヤモンド』という用語を誤解を招くような方法で使用しないようまた、「グロウン」または「ラボグロウン」、または同じ意味を消費者に明確かつ目立つように伝える別の方法を用いるよう、また、人工ダイヤモンドを説明するのに『本物のダイヤモンド』という表現を使用しないようにと伝えました。」と説明した。
ロンドン・ダイヤモンド取引所(LDB)の共同社長、アラン・コーエンはこの判決を歓迎し、「英国の消費者をラボグロウンダイヤモンドの誤解を招くマーケティングから守ることになる」と述べた。
「私たちは長年にわたり、この誤解を招くマーケティングや用語を見てきましたが、ASAの判決がこれに終止符を打つことを願っています。また、将来的には、環境に優しいという主張も精査されることを望んでいます。」と彼は付け加えた。
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