国際ダイヤモンド業界市場 週間レポート 22.11.26[RAPAPORT]

  • 米国のジュエラーは感謝祭の週末に期待をしている。
  • トップの小売業者は、ECと店内体験の向上を組み合わせている。
  • アドビの調査によると、11月1日から21日までの米国のオンライン売上高は646億ドルで横ばいとなっている。
  • ブラックフライデーのオンラインプロモーションに対抗するため、商業施設の店舗は割引を行なっている。
  • メモ取引の強い需要がディーラー市場を刺激している。
  • 製造業者は、ポリッシュダイヤモンドの在庫高が高いため慎重になっている。
  • ラボグロウンダイヤモンド市場は成長しているが、価格は引き続き下落している。
  • パンデミックのロックダウンが続く中、中国市場は低下している。
  • 周大福の会計年度前半の売上高は+5%の$59億ドル、利益は-8%の$4.34億ドルとなった。
  • 米国の9月のポリッシュダイヤモンドの輸入は+18%の17億ドル、輸出は+24%の14億ドルとなった。
ファンシーシェイプ

ファッションジュエリーの促進が、長めのオーバル、エメラルドカット、ラディアントの需要を促進している。ミディアムとショート比率の商品は需要が弱く、価値が下落している。 0.30~1.20ctのファンシーシェイプの需要は低い。1.25ctアップ、F-J、VS-SIの商品の需要は安定。カット品質の良いファンシーシェイプの供給不足が価格を支持している。オーバルを筆頭に、ラディアント、エメラルド、ペア、クッション、マーキスがそれに続く。 消費者が様々なシェイプを求めているので小売店はより幅広いシェイプを取り扱い始めている。大きなサイズのファンシーシェイプに関しては通常よりも高い価格で取引されており、エクセレントカットのファンシーシェイプにはプレミアム価格が設定されている。カットの優れないファンシーシェイプは依然として販売が困難。

アメリカ

ホリデーシーズンの売上げが好調のため、市場ムードが向上している。小売業者は、マルチチャネルプラットフォームの強化に注力している。1〜3ct、G-I、SI2-I2のセンターダイヤモンドは、時期的にブライダルでの需要が大きく好調。ファッションダイヤモンドジュエリーも堅調で、ハイエンドジュエリーが牽引している。ファンシーシェイプのF-H、VS-SIカテゴリーも好調。ジェエラーは経済的不安の中で過剰在庫を持つことを懸念している。

ベルギー

市場は静か。中国市場の減速を米国市場からの需要が補填している。ヨーロッパのバイヤーはドルユーロ為替のために買い控えている。1ct、F、SI2(3EX、NONE)は需要が高く、買い付けるのが難しい。同じカテゴリーのファンシーシェイプも好調。ダイヤモンド原石の取引は低迷。

イスラエル

ダイヤモンド価格の下降傾向が続いており、ディーラーは慎重になっている。アメリカのジュエラーからのホリデー商戦用の土壇場での注文があるにもかかわらず、販売は困難。ホリデーシーズンのための最後の販売促進のためアメリカに訪問する取引業者もいる。バイヤーはより有利な割引率を求めている。サプライヤーは、高い一次供給ダイヤモンド原石価格のためにマージンを確保しようとしている。ラボグロウンの需要は増加しているが価格は低下している。

インド

中国市場の需要が弱く、米国市場からのホリデーシーズンに向けた注文が減少しているため市場活動は低下してきている。ハイエンドブランドが取引を支えている。ラウンド、1ct、、D-G、IF-VVS(3EX、NONE)のダイヤモンドには着実な需要がある。製造業者はポリッシュダイヤモンドの過剰在庫を削減しようとしているため、生産キャパシティをはるかに下回る工場稼働率になっている。ダイヤモンド原石の買い付けは最小限。インド国内市場は結婚式シーズンのため堅調。

中国・香港

香港では政府のコロナ対策が緩和してきており、地元のジュエリー販売は改善している。一方で観光客の訪問が依然として少なく回復を制限している。小売業者は旧正月(1月22日)の在庫を準備しているが、下降トレンド市場での購入に慎重。中国本土えはパンデミック関連のロックダウンが消費者支出に影響を与え続けており、小売業は減速している。主要なジュエラーの売上は減少し、本土の弱さが香港の成長を上回って影響を与えている。

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