レソト王国のダイヤモンド鉱山企業は、内陸の河川を汚染しているとして告発されている。レソト王国は南アフリカ共和国に囲まれた内陸の王国だ。
レソト王国は南アフリカ共和国の水源のひとつで、水の供給によってレソト王国が南アフリカから受け取る年間使用料は、年間のダイヤモンド収入をはるかに上回っている。しかし、同国のMNN調査ジャーナリズムセンターによる機密報告書は、レソト高地水プロジェクトに水を供給している川に有害レベルの有毒な鉱業排水が存在することを明らかにしている。
この報告書は、レツェングダイヤモンド鉱山(ジェムダイヤモンドとレソト王国が共同で所有)、カオ鉱山(ストームマウンテンダイヤモンド、ナマクワダイヤモンドリミテッドとレソト王国が共同で所有)、リホボンダイヤモンド鉱山(ファイアストーンダイヤモンドとレソト王国が共同で所有)をこの工業廃水の原因として特定してる。
MNNのレポート、“Lesotho’s Dangerous Water Gamble”は、対応の約束が繰り返されているにもかかわらず、硝酸塩汚染でレソト高地水プロジェクトの重要な水源を汚染し続けていると主張している。
レソト高地開発庁の報告書を引用し、「鉱山はこれらの問題に対処することを約束しているが、硝酸塩汚染のレベルは変わらない」と述べている。
3つの鉱山はMNN報告書に答えた。
レツェングダイヤモンド鉱山は「認定されたラボを通じて実施された最新の独立した水質評価は、PatisingとMaloranengの下流のKubelu地表水源の硝酸塩レベルが、メディア報道に記載されている2021年10月から2022年4月の期間を含め、一貫して飲料水の基準の範囲内にあることを確認している。」と述べた。
カオ鉱山は、「サンプリングサイトで測定された硝酸塩レベルは、大部分が必要なしきい値の下にある。SMD(カオ鉱山)は、爆破のためにピット内で硝酸アンモニウムベースの爆発物を使用している。したがって、硝酸塩は時間の経過とともに蓄積し、鉱山の近くでは多くなる。」と述べた。
リホボンダイヤモンド鉱山は、「水、空気の汚染及び騒音に関する定期的なテストは、すべての影響が許容範囲内にあることを確認している。いかなる異常値が出た時もそれが特定され、直ちに是正措置が講じられる。」と述べている。
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