デビアスは小サイズのダイヤモンド原石を大幅に値上げ

デビアスは、需要供給バランスの変化に応じて、今年2番目となるサイトで小サイズのダイヤモンド原石価格を引き上げた。

今回のサイトでは小さなサイズのダイヤモンド原石の価格は平均して約10%上昇し、その中でも特に値上げが顕著だったのは約0.03ctに相当するシーブ-7サイズだった。

今回のサイトは今週月曜日から金曜日まで、ボツワナのハボローネで開催されている。

0.75ct未満のダイヤモンド原石は2022年後半に需要が上昇している。ラグジュアリーブランドからメレサイズダイヤモンドの需要が上昇し、またインドの製造業者が工場の稼働を維持するためにメレサイズの商品を必要としていたことが要因として挙げられる。加えて、ロシアのダイヤモンドに対する西側諸国の制裁により、ロシアのアルロサが最大の供給元とされている小さいサイズのダイヤモンドの不足の予測または実際の予測による懸念が発生しているためだ。ロシアウクライナ戦争の開始から1年を目前に、ロシア産ダイヤモンドは更なる制裁対象となる可能性がある。

業界からの、今後のロシアに対する制裁への懸念が、この小さいサイズの価格上昇に反映されている可能性があると業界関係者は述べている。

昨年このサイズカテゴリーの需要が急上昇した時でさえ、デビアスはこのサイズの価格上昇を僅かなものに留めた。しかしデビアス先月のサイトでも小サイズの価格を約10%引き上げている。

デビアスが更なる価格調整をする前に中国市場の回復状況の様子を見るだろうと人々は考えていたため、今回の新たな値上げは多くのディーラーにとって驚くものであった。一方で旧正月以降、中国市場でのダイヤモンド取引のボリュームは飛躍的に増加しており、中国市場からの需要がこのサイズカテゴリーの価格改定の要因となっている可能性は高い。

また2023年2月1日現在でのRapNet上での0.3ctの在庫は35%減少している。対応するメレサイズダイヤモンドの需要に関連し、このカテゴリーの原石の需要が継続的に続き価格を支持する傾向があると見られる。そのため、この傾向はこれからも一定期間続く可能性が高いように見える。

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