上海を拠点とするジュエリーブランド「老鳳祥(Lao Feng Xiang)」は7月29日に金のガンダムを発売、即完売したという。
これは老鳳祥がバンダイナムコと共同で作成したもので、7月26日に両社は中国初の『機動戦士ガンダムSEED』純金シリーズのコレクションを発売したと発表した。
このコレクションは2つの製品で構成されている。1つは重量1キロの「フリーダムガンダム」で、これは純度99.9%のゴールドで作られており、世界限定10点となっている。販売価格は88万元(約1,760万円)となっている。老鳳祥によると、機体ラインの造形から細部まで、このモデルは「機動戦士ガンダムSEED」のイメージを100%再現しているという。もう一つの「フリーダムガンダム」は100gで、世界限定199点、価格は8.98万元(約180万円)だ。
現在の金価格は約13,000円/gなので、重量計算するとこれらのガンダムの価格は高価と言える。しかし、この価格はバイヤーの意欲を妨げなかった。7月29日の午前中、これら2つの製品が老鳳祥の会員ショッピングモールで前売りされ、そしてまもなく売り切れた。
また、7月26日から29日まで開催された中国最大のゲーム展示会「ChinaJoy2024」でもこの金のガンダムはバンダイナムコのブースに展示されており、多くの人だかりができた。
また老鳳祥とバンダイナムコはこれら2体の金のガンダムの他にガンダムモチーフのゴールドジュエリーを発売しており、現在公式チャンネルで販売されている。
近年、中国のゴールドジュエリー企業は若い消費者をターゲットとして力を入れており、老鳳祥も例に漏れない。今年初め、老鳳祥は人気ゲーム「崩壊:スターレイル」とコラボした製品を発売し、大きな人気を集めた。これに関して老鳳祥は、新しいブランドイメージを構築するための積極的な試みだと述べている。
今回のガンダム製品の発売について老鳳祥は、ブランドイメージを一新するもう一つの革新的な試みであり、老鳳祥のブランド影響力を広げ、イメージを破って新しいファンを獲得することに深い意味があると述べている。
また一方で中国市場を重視するバンダイナムコにとって、今回のコラボは重要な意味がある。同社はガンダム以外にもワンピース、ナルト、ドラゴンボール、デジモンなど多くの人気IP(知財)があり、これらはどれも中国市場で高い知名度を持っている。バンダイナムコは中国市場を重点的な拡張地域とみなしている。2017年12月、バンダイナムコは上海にバンダイナムコ(中国)投資有限公司を設立している。
老鳳祥マーケティング部副マネージャーの李明浩は、ゴールド製品の芸術性、文化的内容、コレクション的価値、資産性が若者を惹きつけ続けていると語った。今回のようにバンダイナムコなどのエンターテインメント企業と協力することは、若者のゴールド消費ブームを牽引し、また同社のような老舗ブランドと若者との接点を増やすことを意味する。
老鳳祥は1848年に設立された中国最古のジュエリーブランドの1つで、174年の歴史を持つ。現在同社は世界中で3,000店舗以上を運営している。
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