デビアスは今週のサイトで大幅な価格変更を実施、大きなサイズの原石の価格を引き下げ、小さなサイズの原石の価格を引き上げたという。
価格は2cts以上のダイヤモンド原石で最大10%下落し、低品質の原石価格が最も大きく価格が下がったと匿名の情報筋はRAPAPORTに語った。また関係者は、0.75ct未満のダイヤモンド原石の価格は、昨年末から続いている市場分裂を反映して同様の割合で上昇したと述べた。その中間のサイズは緩やかに減少したという。
「かなり大幅な価格の引き上げと引き下げがあった」とある情報筋は述べる。「デビアスが不当に価格を変更したとは言いませんが、それは興味深いことでした。」と付け加えた。
デビアスはコメントを拒否している。
この価格調整は、中国でのパンデミックにより中国市場での需要が低迷、インフレが中堅市場である米国市場の売上低下によって、大きく低品質の原石が数ヶ月低迷していたことに続いている。3グレイナー(0.75ct)以下のカテゴリーの販売は、ポリッシュメレダイヤモンドの堅実性と、インド工場がより安価な素材の生産に努めているため比較的強い売り上げを維持している。
デビアスは、売上高の多くの割合を占める大きなサイズの原石の市場が弱くなっているにも関わらず、2022年の年間を通して価格を堅調に保った。これは研磨業社の利益率に影響を与え、その多くは採掘業社の原石が高価であると認識していたと関係者は説明した。
「これらは10月から適用されるべきであった価格だ」とあるサイトホルダーはコメントした。「比較的良くない年末を反映するのではなく、現実と一致している。」と述べた。
デビアスはコロナ危機の時のように、景気後退時に価格を下げることに消極的であることで知られている。現在も当時と同様に、取引のわずかな改善を待ってから行動を起こしている。中国市場の再開は業界の期待を高めたが、最近の米国のホリデーシーズンの売り上げは2021年の記録的な売上には及ばなかったものの、満足のいくものだった。
月曜日から金曜日までの2023年の最初のサイトは、世界経済状況、ロシア・ウクライナ危機、そして1月22日からの中国の旧正月の見通し不透明さの中で開催される。
また、デビアスは2月20日に、ブルース・クリーバーの後任として新しいCEOであるアル・クックが就任する。契約の更新をめぐってボツワナ政府と交渉の真っ最中であるデビアスも移行の時期に直面している。
「全体的に状態は4、5ヶ月前よりも少し改善していますが、それは市場の改善によるものではなく、ポリッシュダイヤモンドの生産が低いためです。そのため課題はまだ残っています。」と研磨業社の幹部はコメントしている。
原石重量で0.75ctは研磨重量でおよそ0.25ct未満のダイヤモンドに該当する。日本市場への影響も強いカテゴリーなだけに今後の価格の変動には注意していきたい。
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