アルロサはダイヤモンド供給過多に対応し販売をキャンセル

ロシアの鉱山企業であるアルロサは、ダイヤモンド市場の急激な低迷の中で、次の2つの販売をキャンセルし、バイヤーとサプライヤーへ注意を促した。

同社は低需要を理由に、インドのGJEPC(宝石&ジュエリー輸出促進評議会)にこの決定を通知した。この動きは、ダイヤモンド原石の生産者に責任を持って行動するよう求めるGJEPCの最近の呼びかけに対応したものだ。

「アルロサは、2023年9月と10月のダイヤモンド原石の割当販売を一時的に停止することを決定した。」と、同社はGJEPCへのメモで述べた。「このアプローチは、市場の需要と供給のバランスを強化することで、安定性に影響を与えると信じている。これは特にインドのディワリのために閉鎖される製造業者による過剰在庫の防止に役立つ。」と述べている。

アルロサは、2022年の2月にウクライナ戦争が始まって以来、米国の制裁下にあるにもかかわらず、販売を続けている。同社の収益は、2023年上半期は1881.6億ルーブル(19億ドル)で前年比でほぼ安定していた。

アルロサの原石のほとんどはインドに行く、と市場関係者は信じている。インドのダイヤモンド貿易は、米国と中国の需要が弱く、ラボグロウンダイヤモンドとの競争のために深刻な危機に苦しんでいる。売上の低迷がメーカーの生産削減を上回り、価格の下落につながったため、在庫過多となっているという。

GJEPCは今月初めにダイヤモンド鉱山会社たちに手紙を書き、状況の悪化を防ぐために販売する際に「責任を負う」よう求めた。これに対し、アルロサは「同等の懸念を表明し、需要減少の既存の傾向を逆転させるよう努めている。」と述べた。

アルロサは「相互の努力」として、「ダイヤモンド原石の購入と販売の問題」について、鉱山会社、カッター、小売業者などの他の業界関係者からの同様の立場を歓迎すると述べた。また同社の決定の利点は、来年の初めまでに市場で目に見えるはずだ、と別の声明で述べた。

「アルロサは、常に市場の安定性をサポートし、そのボラティリティを平準化する慣行に従ってきた。」と同社の広報担当は述べている。「当社の堅実で高品質の資産基盤と安定した財務状況により、そのような措置を実施することがでる。」と付け加えた。

対照的に、デビアスはサイト(割当販売)を広げ続けるが、「困難な業界状況に直面したときと同じように」販売に「責任あるアプローチ」を取るだろう、とデビアスの広報担当は述べた。9月のサイトを実施している同社は、すでに顧客が2023年の残りの期間の原石購入の最大半分を延期することを許可している。

「私たちは、クライアントの進化する要件を満たすために、必要に応じて追加の供給の柔軟性に焦点を当てる。」とデビアスの広報担当は付け加えた。

このニュースは、ロシアのダイヤモンドに対するG7の禁止に対する期待が高まる中であり、その措置は2〜3週間後に発表される可能性が高いと、ロイターはベルギー当局者との話を引用して報じた。世界ダイヤモンド評議会(WDC)はまた、ロシアと非ロシアのダイヤモンドを分離するための提案を促進している。

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