欧州連合(EU)は、ダイヤモンドファウンドリー(Diamond Foundry)がスペインに設立する工場を支援するため、8100万ユーロ(8400万ドル)の助成金を承認した。これにより、工場では工業用途向けの原石を生産することとなる。
エストレマドゥーラ州トルヒーリョに建設されるこの施設では、同社のプラズマリアクター技術を用いてダイヤモンドウェーハを製造する予定であると、EUの執行機関である欧州委員会(EC)は今週初めの声明で発表した。
声明によれば、半導体産業では、現在使用されているシリコンやその他の資源の代替として合成ダイヤモンドを活用できるという。このプロジェクトは、5Gネットワークや電気自動車、その他の重要な産業分野の需要に応えることを目指しているとされる。
スペインは、ダイヤモンドファウンドリーを支援する計画についてEUに通知していた。EU規則の下、ECは加盟国による国家助成の提案を承認する必要がある。ECは、この支援策が多くの分野で肯定的な影響をもたらすと結論付けた。
ダイヤモンドファウンドリーが欧州で初めての工場を設立することについて、ECのテレサ・リベラ副委員長は、「このプロジェクトは脱炭素経済への移行と競争力を促進する」と述べた。「また、この措置は地域の経済発展に貢献すると同時に、競争の歪みを最小限に抑えることができる」と付け加えた。
この新施設はカーボンニュートラルを目指して設計され、太陽光発電所による再生可能エネルギーを使用する予定である。年間400万~500万カラットの生産能力を持ち、約300の直接雇用とさらに多くの間接雇用を生み出すとECは述べている。
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