国際ダイヤモンド業界市場 週間レポート 23.04.01[RAPAPORT]

  • 中国の景気回復の停滞、米国経済の警戒が高まる中、ダイヤモンド取引は少ない。
  • 米国産業審議会によると、銀行の混乱及び金利の上昇にもかかわらず、3月の米国の消費者信頼感は0.8%アップしている。
  • ボツワナ政府はHBアントワープの株式24%を取得し、国営のオカバンゴダイヤモンドカンパニーを通じてHBに原石を供給する。この取引は、停滞しているデビアスとボツワナの交渉に焦点を当てるものとなる。
  • 香港、周生生の2022年の収益は-7%の26億ドル、利益は-30%の5,800万ドルとなった。
  • ラボグロウンダイヤモンドが、イスラエルダイヤモンドウィークで議論の的となった。
  • NDCは、マーケティングの資金調達支援のための取引を呼びかけている。
  • ヨラム・ドヴァシュがWFDBの社長に、ロニー・ヴァンダーリンデンがIDMAの社長に就任。
ファンシーシェイプ

ファッションジュエリーの促進が、長めのオーバル、エメラルドカット、ラディアントの需要を促進している。ミディアム・ショート比率の商品は需要が弱く、価値が下落している。 0.30~1.20ctのファンシーシェイプの需要は低い。1.25ctアップ、F-J、VS-SIの商品の需要は安定。カット品質の良いファンシーシェイプの供給不足が価格を支持している。オーバルを筆頭に、ラディアント、エメラルド、ペア、クッション、マーキスがそれに続く。 消費者が様々なシェイプを求めているので小売店はより幅広いシェイプを取り扱い始めている。大きなサイズのファンシーシェイプに関しては通常よりも高い価格で取引されており、エクセレントカットのファンシーシェイプにはプレミアム価格が設定されている。カットの優れないファンシーシェイプは依然として販売が困難。

アメリカ

取引は安定しており、前の週からわずかに上昇。母の日の前に商品の売れ行きが向上するとの期待。メモ取引と在庫購入の適切な組み合わせがある。コロナが人々のデートシーンを混乱させたため、ブライダルカテゴリーは前年ほど良くなく、またエンゲージメントが低下したとシグネット・ジュエラーズは報告している。リングのセンターに使用する1~3ct、G-I、VS-SIに対して米国市場の安定した需要があるが、シェイプはオーバル、クッション、エメラルドにシフトしている。

ベルギー

価格下落が続く中、1ctアップの商品の取引は静まり返っている。多くの企業がユダヤの祝日(過ぎ越しの祭り)のために閉鎖されるため、4月も低調な取引が続くと予想されている。ファンシーカラー ダイヤモンドセグメントは堅調で、1~5ctのインテンス、またはヴィヴィッドイエローがよく売れている。ラグジュアリーブランドの成長に牽引され、ハイエンドジュエリーが好調。デビアスのサイトにより原石の取引は安定。

イスラエル

インターナショナルダイヤモンドウィーク中に開催されるさまざまなイベントにより、イスラエルダイヤモンド取引所の話題が活発になっている。40カ国以上から約450人のバイヤーが参加、出展社数は150社になった。0.20~0.30ctの需要が強く、0.50~3ctの需要は弱い。良いファンシーシェイプの売れ行きは好調。米国市場との取引はメモ取引に戻っている。

インド

米国の需要が低迷する中、市場は低迷。中国のバイヤーが購入を再開したため、ポリッシュダイヤモンドの生産が徐々に増加している。0.30ctダイヤモンドは好調。ファンシーシェイプも好調なカテゴリー。原石価格が高く製造業者の利益を圧迫している。国産ジュエリー需要は堅調。

中国・香港

市場が再開し回復を続けているため、市場ムードはポジティブ。3月の香港ショー以降、市場活動は低下。消費者が低価格の商品を求めており、色石などのアイテムの需要が押し上げられている。0.30~2.00ctのダイヤモンドの動きがある。ダイヤモンド原石価格が上昇する中、製造マージンは縮小。上半期に関しては楽観的な見方が多い。

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