ラボグロウンは天然ダイヤモンドを共食いしない – デビアス会長

デビアスの共同会長であるブルース・クリーバーは、今週イスラエルで開催された会議で、「ブライダルカテゴリーでラボグロウンダイヤモンドの売上が好調であることは、天然ダイヤモンド業界を過度に心配させるものではない」と述べた。

近年のラボグロウンダイヤモンドの需要の増加は、供給の増加、及び価格と生産コストの両方の急激な低下によるものだと、クリーバーは月曜日に説明した。また、このセグメントは比較対象のベースが低く、また全体的なジュエリーの売上も強化されていると彼は指摘した。

これを踏まえて、天然ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドの市場は、ラボグロウンダイヤモンドの生産が増加し続けるにつれて分岐し続けるだろうと同氏は予測を述べている。

クリーバーは、インターナショナルダイヤモンドウィークの一環として、ラマトガンのイスラエルダイヤモンド取引所(IDE)で開催されたイスラエルダイヤモンドカンファレンスで演説した。クリーバーは先月、デビアスのCEOとして6年間務めた後、共同会長の役職についている。CEOは現在アル・クックが引き継いでいる。

「ブライダルジュエリー市場は明らかに影響を受けており、数字が示している通りかなりの販売量がラボグロウンダイヤモンドになっている。」とクリーバーは、イベントでのダイヤモンドアナリストのエダン・ゴランとのステージインタビューで述べた。「まず第一に、これはアメリカだけでの現象であり、アメリカが唯一のブライダル市場というわけではない。第二に、ブライダルカテゴリーは非常に重要で、重要ではないとは言えないが、それが占める割合はジュエリーの総需要の約26%〜27%程度だ。」と彼は説明する。

また「ラボグロウンダイヤモンドの婚約指輪すべての売上が(天然ダイヤモンド市場を)侵食しているわけではない。」と主張し、ラボグロウンダイヤモンドは新しい消費者層をジュエリー市場に引き付けるのに役に立っている可能性があると述べた。

「これは、いつか天然ダイヤモンドにグレードアップする、新規の顧客層を天然ダイヤモンド市場に連れて来る方法になる可能性がある。」と彼は述べ「ダイヤモンド市場に今までいなかった消費者を獲得できる。」と補足した。

クリーバーはラボグロウンダイヤモンドを液晶テレビに例え、液晶テレビの価格が技術向上によって急落したようなものだと述べた。またスイスの高級時計を例に挙げ、スイスの高級時計でさえスマートウォッチと連携し成長的な記録を遂げていると述べた。

ラボグロウンダイヤモンドは、「明確に別個のカテゴリーであり、天然ダイヤモンドとはまったく異なる価値命題を持つもの。」として浮上していると彼は付け加えた。「ラボグロウンダイヤモンドの供給量は今年約70%増加すると予測されており、過去3年間に見られた100%の増加に基づきこの分岐は加速し続けると予測できる。」と述べた。

デビアスは英国に本拠を置くElement Sixを通じて、長年にわたって産業用途向けのラボグロウンダイヤモンドを生産してきた。 2018年には、ライトボックス(Lightbox)ブランドでラボグロウンダイヤモンドのファションジュエリーラインを立ち上げている。

クリーバーは、これらのユニットのどちらも、天然ダイヤモンドの供給低下に対するヘッジではないと主張した。実際、天然ダイヤモンド鉱山は今後25年間にわたってかなりの量の生産が見込まれていると彼は主張した。

「テクノロジーは鉱業の世界でも同様に機能していることを忘れてはならない。」とクリーバーは指摘した。「私たちがダイヤモンド鉱山企業としてより(技術的に)発展すれば、現在採算が合わないキンバーライト鉱山から採算ベースでダイヤモンドを採掘する別の方法が存在することは疑いの余地がない。」と彼は述べた。

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