ロシアダイヤモンドに対する制裁に関し、米国はEUのようなトレーサビリティプログラムを導入しない可能性が示唆されており、米国はロシアダイヤモンド制裁に対する立場を軟化させていると伝えられている。
鉱山企業、製造業者、小売業者は皆、それが加工(カット及び研磨)された場所に関係なく、9月1日から0.50カラット以上のロシア産の宝飾品質ダイヤモンドを全て禁止するという段階的なG7の規制に反対している。
ロイター通信の報道によると、昨年12月にこの制裁に合意したG7参加国の一つである米国は現在、「(同国の)最も厳しい規制要素を再評価している」と言われている。
同紙は、バイデン政権からの匿名情報として、(ロシアダイヤモンドに対する制裁は)ロシアに損害を与えることと、制裁を確実に履行させることとの間で適切なバランスを取る必要があると同政権が述べたことを引用している。
もう1つは、0.5カラット以上が対象になる9月1日までに効果的なトレーサビリティメカニズムが実装できない可能性があることを示している。さらに、G7協定ではEU圏内ではそのようなプログラムを義務付けているが、米国では義務付られていないという話もある。
米国は2022年3月のロシアウクライナ戦争開始後、初めてロシア産ダイヤモンドを制裁した。しかし、この禁止措置はロシア以外の国で加工された研磨済ダイヤモンド、つまり流通するダイヤモンドの大部分を除外しており、市場への影響はごくわずかだった。
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