
アフリカ南部のダイヤモンド産出国ボツワナ共和国は、天然ダイヤモンド産業をめぐる国際的な協力関係を再構築する動きを強めている。2026年1月初旬、同国のフェニョ・ブタレ外相がロシアの国営通信社TASSの取材に応じ、ロシアとのダイヤモンド分野での協力に前向きであるとの意向を表明した。
ブタレ外相は、ボツワナが「ダイヤモンド鉱業で世界をリードする立場にあり、経済の多角化を目指す過程で、ロシアの鉱山・加工技術や専門知識を活用したい」と語った。ロシア側の鉱山開発・加工経験は世界でも屈指であり、特に大規模プロジェクトや付加価値創出の分野での協力余地を見ているとしている。
また、ボツワナは希土類鉱物を含む他の鉱物資源でも協力の可能性があると述べ、ロシアの投資家や企業を自国市場に誘致する方針を示した。これは同国が従来の天然ダイヤモンド依存から経済基盤の強化を図る戦略の一環と位置付けられている。
一部報道では、ボツワナ政府がモスクワに大使館を開設する計画も進めているとされており、ロシア政府との外交・経済関係の強化が図られつつある。これはダイヤモンドだけでなく希少資源や技術連携全般を意識した動きであると伝えられている。
ボツワナは世界有数の天然ダイヤモンド産出国であり、その輸出は国家の収入の大部分を占めてきた。また、デビアスとともに共同運営するDebswana社が複数鉱山を稼働させているなど、原石供給の要となる役割を担っている。天然ダイヤモンドは依然として世界的な宝飾品市場の主役であり、主要消費国・地域との取引に加え、供給側である産出国同士の関係構築は市場の安定性にも影響する。
一方、ロシアは世界第2位級のダイヤモンド原石生産国として知られ、アルロサをはじめとする国営・私営企業が複数の鉱山を運営している。両国が技術・ノウハウを共有することで、採掘・加工・流通の効率化や品質管理の向上を図る可能性が指摘されている。
また、2025年以降の世界市場では、米国の関税政策、主要消費国の需要動向、供給制約などが複雑に絡んでおり、特定国・地域に依存しない複数の協力関係構築が供給安定の観点からも求められている。


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