国際ダイヤモンド業界市場 週間レポート 23.08.05[RAPAPORT]

  • 市場は全体的に低迷。
  • ダイヤモンド価格下落が続く中、インドの取引は危機に陥っている。
  • 1ctの7月のRAPIは-2.7%、0.50ctは-4.8%となった。
  • ベルギーとイスラエルは夏季休暇中。
  • アメリカのディーラーはインドのメーカーよりも商品を厳選して購入しているため、より販売しやすい在庫を持っている。
  • JBTの報告によると、米国のジュエリーセクターは第2四半期に2.4%減少し、23,424社となった。
  • ラボグロウンダイヤモンドに対する懸念は依然として残っている。
  • 中国本土は低迷。
  • 香港は景気が回復し、6月の宝飾品、時計、ラグジュアリーギフトの売上高は64%増の7.13億ドルとなった。
  • ムンバイIIJSショーの開幕に伴い、インドのジュエリー需要は楽観的。
  • RJCは会員の除名を可能にするための規約を更新した。
  • 武装強盗がピアジェ・パリの店舗から約1,300万ドル相当の宝石を盗んだと報道された。
ファンシーシェイプ

ファンシーシェイプのマーケットは以前よりも減速しているが、ラウンドよりは好調。価格は下落しているが、ラウンドに比べれば緩やか。細長いオーバル、ペアシェイプ、ラディアント、クッションは短いシェイプのものよりも高値で取引されている。ミディアム・ショート比率の商品は弱い。マーキーズは改善しているがクッションシェイプの需要が減少。0.30ctは順調。0.70~1.20ctのダイヤモンドの注文は低下している。VS-SIは1.20~1.49ctを除いて需要が落ちてきている。カットの優れたダイヤモンドには供給不足が見られる。消費者が様々なシェイプを求めているので小売店はより幅広いシェイプを取り扱い始めている。大きなサイズのファンシーシェイプに関しては通常よりも高い価格で取引されており、エクセレントカットのファンシーシェイプにはプレミアム価格が設定されている。特別に大きいサイズのものは通常よりも高く取引されている。カットの優れないファンシーシェイプは依然として販売が困難。

アメリカ

ラボグロウンダイヤモンドが市場シェアを獲得しているため、1~2ct、G~I、SI1~I2ダイヤモンドの需要が低迷。小売業者は在庫の購入を避けるためにメモ取引をしている。ラウンドよりもファンシーシェイプが好調。特に3ctではオーバルやその他長細いシェイプの動きが良い。またより大きなサイズも好調。企業はより業績の良い商品カテゴリーに移行。高価な色石に対する強い需要があるためラグジュアリーの販売は堅調。

ベルギー

ベルギーのダイヤモンド業界は8月21日まで休暇中。

イスラエル

休暇期間中により業績不振。バイヤーは特定の需要のためにのみ購入し、また安い価格で購入することを考えている。

インド

ダイヤモンドの価格は下落し続けており、買いは依然として弱いため改善は見られない。大企業は売上を確保するために価格に柔軟に対応している。小規模業者は厳しい状況。流動性への懸念から、支払いの遅延やメモ取引がますます一般的になっている。低価格ダイヤモンドが市場を支えているが、小さな原石の売上の減少は、この部門が減速していることを示している。国内需要は季節的に低い。業界は、ディワリ祭(11月12日)と結婚式シーズンに先立って、IIJSショー(8月3~8日)によって業界が活性化することを期待している。

中国・香港

市場は季節的に閑散としており、いくつかのメモ取引が行われている。売上は減少。業界は9月の香港ショーで活動が活発になることを期待している。中国本土の需要は弱い。ジュエラーは夏の間に在庫を一掃しようとしている。ラウンド、0.80~1.50ct、G-J、VS、3EXの注文が市場を支えている。ペアとエメラルドは1~2ctが好調。ラボグロウンダイヤモンドとの競争が香港のビジネスに影響を及ぼし始めている。

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