米国は国防権限法の改正案にロシア産ダイヤモンドを含める

US Capitol over blue sky

先週木曜日、米国の衆議院は米国国防権限法(NDAA)の一部として、世界市場から来るロシア原産のダイヤモンドを取り除くための改正案を可決した。

修正法案は現在上院で審議され、可決される予定となっている。上院の改正案は変更される場合が多く、トム・マリノフスキー議員と両党の議員によって作成されたこのロシア原産ダイヤモンドに対する改正案が最終法案に含まれるかどうかはまだ明らかではない。

改正案は、ロシアのダイヤモンド制裁の有効性を詳述し、法案可決から180日以内に以下の内容を含む報告書を提出するよう求めている。

  • 「トレーサビリティのメカニズム」を使用して、ロシアのダイヤモンド生産者であるアルロサに対する現在の制裁をどのように強化できるかについての評価。
  • 特に米国の安全保障支援を受けている国に焦点を当て、特定の国がアルロサに課せられた制裁に対してどのように実行しているかについての評価。
  • 制裁対象かどうかに関わらず、ロシアのウクライナ侵攻後に移住したロシアの財閥の場所のリスト。

また、関連する部門(州、財務省、国土安全保障省)は、トレーサビリティや原産地証明などの技術的に重要な問題について、主要な「グレーディングラボを含む業界団体やメンバー」と話すよう求めている。

改正案はまた、米国が制裁を課したロシアの財閥に富の保護手段を提供しているパートナー国を含めたKPの参加国と共に、ロシアのダイヤモンド原石、貴金属、またはその他の資産がロシアの財閥に対する米国の制裁回避に使用されないように政策を調整し策定するよう求めている。

また、米国はキンバリープロセス(KP)で発声投票によりロシアを認証制度から追放するのを支援するよう求めた。

6月に、この改正案を作成したトム・マリノフスキー議員は、米国は「財閥を含むロシアの制裁対象者(SDN)に代わって重要な取引を行う個人または団体への二次的制裁を検討すべきだ。」と述べた。

彼は、ロシアのダイヤモンド生産者であるアルロサに制裁が課されているにもかかわらず、中東および南アジアのダイヤモンド輸入業者は、ロシアのダイヤモンド原石をアルロサ同社から購入し続けていると指摘した。

「(ロシア産の)ダイヤモンド原石を受け取ると、それらは第三国で何度も取引され、研磨され、そして最終的に第三国の製品として転売されます。」と彼は言う。「業界におけるこのトレーサビリティの欠如は、ダイヤモンド貿易を、米国、英国、およびEUの制裁を回避するための流通経路とする可能性があるという執行上の課題を生み出した。」

米国と英国の両方がアルロサとロシア産のダイヤモンドに対して制裁を課しているが、現在はロシア以外の他の場所でカットおよび研磨されたダイヤモンドの輸入に対しては禁止していない。またEUはロシア産及びアルロサのダイヤモンドに対する制裁措置を現在行っていない。

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