デビアス・ブルーは「スーパーブルー」ダイヤモンドの可能性

GIAの研究者は、デビアス・ブルーは地球の最も深い部分に由来する希少なダイヤモンドのグループに属する可能性があると述べている。

GIA機関紙であるGems & Gemology 2022年夏号の記事によると、この石は、他の有名な2つのタイプ IIbブルーダイヤモンドであるホープ・ダイヤモンド、及びヴィッテルスバッハ・グラフダイヤモンドとの重要な類似点と特定の相違点があるという。

GIAは、カットコーナードレクタンギュラ ステップカット、15.10cts、ファンシービビッドブルー、インタナリーフローレスのこのダイヤモンドをグレーディングし、特別なモノグラフレポートを発行した。この特別なダイヤモンドは、4月に香港のサザビーズで4億5090万香港ドル(5750万ドル)で落札されている。

元の原石は、ペトラダイヤモンドが南アフリカのカリナン鉱山で発見したもので、39.34ctsの原石だった。これをポリッシュしたダイヤモンドは元々、デビアス・カリナンブルーと呼ばれていた。

ネイチャー誌の2018年の記事では、このタイプの希少なブルーダイヤモンドは、地殻の奥深く、おそらく下部マントルに沈み込んだ太古の海からのホウ素を含みブルーに発色していると説明している。

「これらのブルーダイヤモンドは、最も希少な宝石のうちの1つです。」と、GIAニューヨークラボの専門家はGems & Gemologyに書いている。「最近の研究では、地球の地殻の破片に由来するホウ素が、ダイヤモンドを形成する非常に深い層まで沈んでいることがわかりました。デビアス・ブルーの宝石学的特徴は、これが超深層ダイヤモンドの1つであることを示しています。」

ホープ・ダイヤモンドとヴィッテルスバッハ・グラフダイヤモンド (どちらもインドのゴルコンダ地域で産出されたもの) とは異なり、デビアス・ブルーは観察可能な蛍光や燐光を示さなかった、GIAチームは指摘した。そのホウ素濃度は、ホープ・ダイヤモンドに近いが、ヴィッテルスバッハ・グラフダイヤモンドの濃度よりも高かった。また、高倍率下の観察では、他の2つのダイヤモンドとは異なる表面構造が確認できたという。

ダイヤモンドの重量、カラー、クラリティの組み合わせ、さらにカラーを強調しないステップカットを採用したダイヤモンドは、「非常に希少」であるとGIAは結論付けた。「今後も、世界で最も重要なダイヤモンドの1つになるでしょう。」と述べている。

ペトラは2021年4月にこの原石を発見し、デビアス グループと、世界的なダイヤモンド会社であるDiacoreが2021年に4,018万ドルで共同購入。Diacoreがこのダイヤモンドを研磨した。

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