- 取引の低迷によりダイヤモンドの価格が下がり続けており、ダイヤモンド市場は不確実性を増している。
- 程度の良いSIや大きなサイズを含むプログラム商品は、低クオリティ商品よりも好調。
- 8月の米国のインフレ率は前年比+8.3%となり、株式市場が急落したため、裁量的支出は圧迫されている。
- 実店舗でのショッピング需要が高まりつつある中、ホリデーシーズンへの期待が高まっている。
- マスターカードプロジェクトでは11月~12月の米国のジュエリー売上高は+2.2%、デロイトでは全体的な小売を+4%から+6%と予測している。
- 米国の需要が世界的なダイヤモンド貿易を支えている。
- 今週予定されているデビアスのサイトを目前に、ダイヤモンド原石はオークションでの需要が減少しており慎重な取引になっている。
- ペトラダイヤモンドの会計年度売上高は+44%の5.85億ドル、利益は-55%の8800万ドルとなった。
- 持続可能性のための新しいウォッチ&ジュエリーイニシアチブは、9のメンバーを獲得。
ファンシーカット
0.30ctから1.20ctのファンシーカット市場は冷え込んでいる。カットの良いファンシーシェイプの供給不足が価格を支持している。1.20〜3.99ct、F-J、VS-SIの需要は安定している。オーバルを筆頭に、ラディアント、エメラルド、ペア、クッション、マーキスがそれに続く。消費者が様々なシェイプを求めているので小売店はより幅広いシェイプを取り扱い始めている。ファンシーシェイプダイヤモンドを使用したエンゲージメントリングへの関心が高まっている。大きなサイズのファンシーシェイプに関しては通常よりも高い価格で取引されており、エクセレントカットのファンシーシェイプにはプレミアム価格が設定されている。カットの優れないファンシーシェイプは依然として販売が困難。
アメリカ
ホリデー シーズンに対する見通しは楽観的になっており、ムードはポジティブ。ジュエラーは、ブランドや、テニスブレスレット、ペンダント、ブライダルなどのクラシックなカテゴリに強い需要があると考えている。ポリッシュダイヤモンドの取引は改善。ニューヨークのディーラーは、1ct 以上のラウンド、および2ctアップのファンシーシェイプの注文に対応している。需要が減少しバイヤーはより厳選して仕入れているため、蛍光性のない高グレードの3EXの商品がよく売れている。
ベルギー
需要が鈍化する中、ポリッシュダイヤモンドの取引は不確実を増している。バイヤーはより強い値引きを要求しており、サプライヤーは在庫のフローを早くし在庫を処理する必要があると感じている。米国からの注文は安定しており、1ct、G-J、VS-SIのダイヤモンドに対する需要は良好。来週のデビアスのサイトに先立って、原石市場は慎重になっている。9月14~15日に開催されたアントワープ Facets 2022 カンファレンスについて話題になっている。
イスラエル
価格の下落が続いており取引は慎重になっている。バイヤーはより低い価格を期待しており、大量注文をかける前に準備をして待っている。米国市場の販売は安定しているが、他の市場の欠損を補うには不十分。1ctラウンドはわずかに減速。2cts以上のファンシーシェイプは改善している。原石のオークションでは入札者のオファーは低くなっている。
インド
極東の需要が弱い中、市場は低迷している。売上高が減少しており、流動性への懸念が高まっている。 シンガポールで開催されるジュエリー&ジェムワールドにより取引が活性化するだろうという楽観的な見方もある。0.30~0.50ctのカテゴリーでは動きが緩やか。大きいサイズは堅調。ファンシーシェイプに対するバイヤーの関心が高まっている。ポリッシュダイヤモンドの生産は生産キャパを下回っており、在庫量が多く、原石の供給は高くなっている。
中国・香港
取引は低迷しているが、中国でのロックダウンの期間に比較してムードは改善している。コロナによる制限がさらに緩和され、入国時の検疫期間が短縮されるという期待がある。帰国時に隔離が必要になるため、シンガポールジュエリーショーに訪れるバイヤーやディーラーは少ない。ジュエラーは、10月1日からの国慶節を前に、在庫の購入を減らしている。
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