国際ダイヤモンド業界市場 週間レポート 23.01.07[RAPAPORT]

  • 時期的な取引の落ち着きと、全体的な市場の不確実性により、ダイヤモンド市場は静かで慎重になっている。
  • ポリッシュダイヤモンドの価格は低下し続けている。1ctのRAPIは12月に-1.5%となり、2022年全体では-10.7%となっている。一方0.30ctの12月のRAPIは1.2%増加している。
  • 流通の中流業者は2022年を在庫が多い状態で終了している。
  • 研磨業者は依然として低い稼働率を維持しており、滞留在庫の価格を引き下げて販売し、在庫流動性を高めている。
  • サイトホルダーは、デビアスが1月16日のサイトで原石の価格を引き下げ、需要を刺激し、利益に対する懸念を緩和することを期待してる。
  • 1月22日から始まる中国の旧正月に対しては期待が低い。
  • イスラエルの12月のポリッシュダイヤモンドの輸出は-39%の1.61億万ドル、原石の輸入は+33%の1.42億ドルとなった。
ファンシーシェイプ

ファッションジュエリーの促進が、長めのオーバル、エメラルドカット、ラディアントの需要を促進している。ミディアムとショート比率の商品は需要が弱く、価値が下落している。 0.30~1.20ctのファンシーシェイプの需要は低い。1.25ctアップ、F-J、VS-SIの商品の需要は安定。カット品質の良いファンシーシェイプの供給不足が価格を支持している。オーバルを筆頭に、ラディアント、エメラルド、ペア、クッション、マーキスがそれに続く。 消費者が様々なシェイプを求めているので小売店はより幅広いシェイプを取り扱い始めている。大きなサイズのファンシーシェイプに関しては通常よりも高い価格で取引されており、エクセレントカットのファンシーシェイプにはプレミアム価格が設定されている。カットの優れないファンシーシェイプは依然として販売が困難。

アメリカ

新年休暇の為ポリッシュダイヤモンドの取引は遅い、また多くの人は休暇を延長している。ディーラーはメモ取引に対する満足度が一般的に高い。割高な古い在庫は流動性が困難。1.30~3ctsのファンシー シェイプは、ホリデーコレクションでの供給不足と需要の中で好調。ジェエラーはバレンタインデーの準備を始めている。

ベルギー

アントワープは年末年始休暇により閑散としている。ダイヤモンド取引所は1月9日(月)より再開予定。

イスラエル

活動は低い。 米国とヨーロッパを主要な市場としているディーラーは休暇を取り続けている。イスラエルの12月のポリッシュダイヤモンド輸出は、米国市場の不確実性と極東市場の減速により、2021年12月と比較して急激に落ち込んでいる。全体的な市場感情は弱い。多くの人は、数か月先が困難になると考えている。ポリッシュダイヤモンドの価格が下がり続けているため、バイヤーは収益性の高い商品を見つけるのに苦労している。

インド

地元の取引業者とメーカーがビジネスをサポートしている。国際的な需要は時期的に少ない。休暇から回復していない米国市場からの需要は少ない。中国市場からの需要もまだCovid-19から回復していない。0.30~0.99ct、D-H、IF-VVS2、3EXの受注は安定。メレサイズの受長も安定。研磨業者は生産レベルを下げている。金の価格高騰の影響で国内宝飾品は低調。

中国・香港

中国本土の需要の落ち込みにより、香港での卸ビジネスは減少。中国市場は小さく安価なダイヤモンドを含む、低予算アイテムに焦点を当てていた。中国の旧正月を前に、香港の宝石商は楽観的な見方をしている。1~1.50ct、D-H、VS-SI2、3EXの需要は堅調。エンゲージリングが市場を牽引している。ハイエンドのラグジュアリーは弱め。

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