国際ダイヤモンド業界市場 週間レポート 23.02.03[RAPAPORT]

  • 時期的に取引は少なく静か。
  • 経済の不確実性の中で米国市場は慎重になっている。
  • 中国と香港は、旧正月期間中のラグジュアリー商品の販売が好調で改善している。
  • コロナの制限が解除され、中国のリバウンド需要と観光客の買い物に期待が集まっている。
  • ポリッシュダイヤモンドの価格は下落傾向、1ctのRAPIは1月に-0.9%となった。小さサイズの価格は安定。
  • 研磨業者は原石の大量購入をひかえている。
  • デビアスの1月の収益は-32%の4.5億ドルになっており、2022年の販売量は-8%で3,340万cts、生産量は+7%で3,460万cts、平均価格は+35%で197ドル/ctとなっている。
  • レソトのレツェングの2022年売上高は-6%の1.89億ドル、平均価格は-4%の1,755ドル/ctとなった。
  • LVMHの2022の時計とラグジュアリー商品の収益は+18%で115億ドル、営業利益は+20%で22億ドルとなった。
ファンシーシェイプ

ファッションジュエリーの促進が、長めのオーバル、エメラルドカット、ラディアントの需要を促進している。ミディアム・ショート比率の商品は需要が弱く、価値が下落している。 0.30~1.20ctのファンシーシェイプの需要は低い。1.25ctアップ、F-J、VS-SIの商品の需要は安定。カット品質の良いファンシーシェイプの供給不足が価格を支持している。オーバルを筆頭に、ラディアント、エメラルド、ペア、クッション、マーキスがそれに続く。 消費者が様々なシェイプを求めているので小売店はより幅広いシェイプを取り扱い始めている。大きなサイズのファンシーシェイプに関しては通常よりも高い価格で取引されており、エクセレントカットのファンシーシェイプにはプレミアム価格が設定されている。カットの優れないファンシーシェイプは依然として販売が困難。

アメリカ

ニューヨークの取引は小康状態。センチュリオンショーやAGTAショーには多くのディーラーが出展。中級から高級宝石商は商品を探しているが、価格変動に敏感になっている。ダイヤモンドテニスブレスレット、ネックレス、フープイヤリング、スタッドなどが注目アイテムになっている。細長いファンシーシェイプは特に売れており、その中でもクリーンなG-H、SIが好調。全米産業審議会によると、経済の不確実性により1月の消費者信頼感は低下した。

ベルギー

ダイヤモンド取引所の交易量は増えているが、ムードは依然として弱い。ヨーロッパのラグジュアリーブランドが好調なホリデーシーズンの売上を記録したが、一部のラグジュアリー品の需要は低迷している。米国市場からの注文は少ない。中国と香港の市場は改善。ダイヤモンド原石のマーケットは慎重で、通常よりも新しい商品の供給が少ない。EUがロシア、アルロサに対する制裁を検討しているため、アントワープはロシアとウクライナの紛争の長期的な影響を懸念している。

イスラエル

主に極東市場のわずかな上昇により、ディーラーは市場の改善を見ている。米国のクライアントは慎重で。1月から2月の注文数は通常よりも少なくなっている。0.30ctまでのダイヤモンドは安定、0.50~1ctまでは動きが遅い。バイヤーは最高のプロポーションのきれいな商品を厳選している。

インド

米国の需要が低迷しておりマーケットの活動は低迷。中国市場では緩やかな回復が見られ、0.30~0.69ct、D-K、IF-I1、蛍光なしの3EXの需要が高まっている。原石マーケットは1月のデビアスの価格調整を受けて安定。世界的な不確実性により、ポリッシュダイヤモンドの生産は依然として生産キャパを下回っている。業界のリーダーは、政府の資金を自国のラボグロウンダイヤモンドセクションに割り当てる連邦予算を歓迎。婚礼シーズンで国内ジュエリー販売は堅調。

中国・香港

旧正月の後、取引とジュエリー製造業は比較的静か。コロナの制限終了と香港の国境の開放に続いて、本土の需要が回復している。0.30 ~ 0.80ct、D-J、VVS-SI2の需要は安定しており、エンゲージリングセグメントの需要が市場を支えている。ジュエラーは今年のビジネス見通しを評価する前に、回復の度合いを観察している。

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