国際ダイヤモンド業界市場 週間レポート 23.02.18[RAPAPORT]

  • 中国市場の回復が世界市場の期待を押し上げている。
  • 米国市場については依然不確実性があるが、第4四半期のGDP成長率は2.9%と事前の予想を上回っており、景気後退への懸念は和らいでいる。
  • マスターカードの報告によると、バレンタインデーのショッピングは米国の1月のジュエリー売上を 6.5%押し上げている。
  • 業界レポートの”The Knot”によると、ファンシーシェイプのラボグロウンダイヤモンドの需要が高まっているが、2022年の婚約指輪の平均購入額は3%減少している。
  • ケリングは好調なジュエリー部門に注力している。
  • ロシア産ダイヤモンド取引の法的要件を明確にするよう圧力が高まっており、ブランドは原産地証明にますます重点を置いている。
  • サイトホルダーは来週のサイトで原石価格が安定すると予想。
  • 香港の2022年ポリッシュダイヤモンド輸入は+3%の148億ドル、輸出は+1%の130億ドルとなった。
ファンシーシェイプ

ファッションジュエリーの促進が、長めのオーバル、エメラルドカット、ラディアントの需要を促進している。ミディアム・ショート比率の商品は需要が弱く、価値が下落している。 0.30~1.20ctのファンシーシェイプの需要は低い。1.25ctアップ、F-J、VS-SIの商品の需要は安定。カット品質の良いファンシーシェイプの供給不足が価格を支持している。オーバルを筆頭に、ラディアント、エメラルド、ペア、クッション、マーキスがそれに続く。 消費者が様々なシェイプを求めているので小売店はより幅広いシェイプを取り扱い始めている。大きなサイズのファンシーシェイプに関しては通常よりも高い価格で取引されており、エクセレントカットのファンシーシェイプにはプレミアム価格が設定されている。カットの優れないファンシーシェイプは依然として販売が困難。

アメリカ

小売業者は在庫の大量仕入れを躊躇しており、市場の経済活動はやや弱い。ジュエラーはバレンタインデーシーズンの売上に満足している。メモ取引の需要は安定。1ct、G~H、VS、3EX、蛍光性NONEの需要は安定。細長い形状のオーバル、マーキーズシェイプの需要が上昇している。ジュエリーの小売市場は夏のブライダルシーズンが始まるまで時期的に鈍化すると予想されている。

ベルギー

前の週よりも感情は回復。ディーラーは需要の増加を感じている。一部のバイヤーは、最近の価格下落の後、1~2ct、D~F、VVSの商品を市場テストしている。メレサイズは安定。ラグジュアリーブランド同様にハイエンド商品の販売も堅調に推移。来週のデビアスサイトに先立ち、原石の取引は安定。

イスラエル

価格の不確実性により活動は鈍化。米国からの1月と2月の注文は予想よりも少ない。多くの人がドバイショーに参加したが、期待外れだった。人気のある商品は希少また価格差があり、購入が難しい。クオリティの高い小さいサイズのダイヤモンドの動きは活発。

インド

ポリッシュダイヤモンドの取引は1月の小康状態から改善。国内市場と中国市場の回復が需要を牽引している。米国のバイヤーは慎重。製造業の収益性に対する懸念が高まる中、この時期の原石市場は例年より鈍化。少ない注文と高い在庫レベルにより、生産レベルは低いまま。

中国・インド

市場の活動は、1月の水際制限の解除以降回復を続けている。多くの中国人バイヤーが商品を探しているが、ロックダウン前のレベルにはまだ達していない。現在の価格水準で在庫を購入しても良いと考えているバイヤーも存在する。0.30~0.80ct、及び1~2ct、D-I、VS-I2のダイヤモンドの需要は安定。地元の小売マーケットも改善しており、バレンタインデーが客足を増やした。3月1日から5日まで開催される香港インターナショナルジュエリーショーへ期待が高まっている。

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