国際ダイヤモンド業界市場 週間レポート 23.04.28[RAPAPORT]

  • ダイヤモンド取引市場は活動が低い。
  • 婚約指輪の販売が鈍化しているため宝石店は在庫購入を減らしており、米国の需要が低下している。
  • 取引市場はラシベガスのショー(JCK)によって下半期の取引が活性化することを期待している。
  • ヨーロッパのラグジュアリー販売が好調なため、ニッチ商品のサプライヤーはジェムジュネーブに期待感を持っている。
  • ケリングの第1四半期の収益は2%増の66億ドルとなり、好調なジュエリー部門が貢献した。
  • 5月のデビアスサイトを前に原石取引市場は慎重。
  • デビアスの第 1 四半期の生産量は 890 万カラットで横ばい、販売量は 23% 増の 970 万カラット。
  • ダイアヴィック鉱山の第1四半期の生産量は-4%の95.4万ctsになった。
  • レソトのレツェン鉱山の第1四半期の売上高は-30%の3700万ドル、平均価格は-22%の1,431ドル/ctとなった。
  • ティファニーはニューヨークの旗艦店を改装して再オープンしている。
  • 米国は、ダイヤモンドとラグジュアリー商品の販売を通じてヒズボラのテロ集団に資金を提供したとして、52の組織に制裁を課した。
ファンシーシェイプ

ファッションジュエリーの促進が、長めのオーバル、エメラルドカット、ラディアントの需要を促進している。ミディアム・ショート比率の商品は需要が弱く、価値が下落している。 0.30~1.20ctのファンシーシェイプの需要は低い。1.25ctアップ、F-J、VS-SIの商品の需要は安定。カット品質の良いファンシーシェイプの供給不足が価格を支持している。オーバルを筆頭に、ラディアント、エメラルド、ペア、クッション、マーキスがそれに続く。 消費者が様々なシェイプを求めているので小売店はより幅広いシェイプを取り扱い始めている。大きなサイズのファンシーシェイプに関しては通常よりも高い価格で取引されており、エクセレントカットのファンシーシェイプにはプレミアム価格が設定されている。カットの優れないファンシーシェイプは依然として販売が困難。

アメリカ

需要が低下する中、市場感情は低下。 小売業者は不安定な時期に在庫を抱えることを避けようとしており、メモ(委託販売)に集中している。ファンシーシェイプ、特に細長いオーバル、エメラルドカット、クッションシェイプが好調。ファンシーカラーのダイヤモンドは安定。シグネット・ジュエラーズは夏のブライダルシーズンを前に婚約指輪の需要増加を注視しており、第4四半期以降にブライダル市場が好転すると予測している。

ベルギー

例年よりも時期的な取引は弱く市場は静か。コロナ以降婚約指輪の売上が鈍化したため、1〜2ct、G-J、VS-SIのダイヤモンドの需要が低迷。ジェムジュネーブ(5月11日~14日)に参加するディーラーはハイエンドセグメントに期待している。来週のデビアスサイト(5月2日~5日)を目前に、ダイヤモンド原石の取引は鈍化、多くのカテゴリが二次市場で割引されて取引されている。

イスラエル

独立記念日の休暇(4月25日、26日)により取引は制限。米国と中国の市場が低迷しているため慎重になっている。6月頭のラスベガスショーに先立って米国市場に焦点を当てているが、需要は限定的。ディーラーは購入の緊急需要がなく、購入を最小限に抑えている。一括購入とスポット購入の価格差が拡大している。

インド

大量注文の減少が懸念されているため、今後数ヶ月の期待は低い。ディーラーは特定の商品のみ探しており、高品質の商品を選定的に購入している。メレ市場は1か月前から下落。中国市場の緩やかな回復にもかかわらず、期待値は高い。中小規模のメーカーは低い生産レベルを維持しており、来週のデビアスサイトを前にダイヤモンド原石の需要は減少している。大手のサイトホルダーはオンラインを通じて市場シェアを獲得し、販売を合理化している。

中国・香港

取引は2月に中国の国境が再開した際に上昇したが、それ以来減速している。中国本土の経済が不透明なため、中国のバイヤーは慎重になっている。中国のジュエリー製造は生産能力を下回っている。香港の小売業は観光客数の改善によって後押しされたが、依然としてパンデミック前のレベルを下回っている。2022年のポリッシュダイヤモンドの輸入は3%増の148億ドル、輸出は1%増の130億ドルとなった。

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