イライザ・ウォルターはイギリス、ロンドンを拠点とするジュエリーブランド“LYLIE(リリー)”の創業者だ。このブランドは、電子廃棄物から回収した金や銀などの貴金属を再利用し、サスティナブルなジュエリーを作ることをコンセプトとしている。
あなたの家の引き出しに仕舞われている古いパソコン、タブレット、スマートフォンなどがあれば、それがジュエリーに生まれ変わる可能性がある。
「ゴミ廃棄場は隠された金鉱山です。都市採掘では携帯電話やゲーム機など様々なハードウェアを回収し、ゴールド、非貴金属、セラミックス、プラスチックなどに分離、リサイクルできます。(通常の地下採掘の場合)地球の鉱石を1トン採掘すると、30グラム未満の金が得られます。しかし、1トンの電子廃棄物を採掘すると、300グラムの金を回収できます。誰もこの効率に異議を唱えることはできないでしょう。」とウォルターは説明した。
バーミンガムのアッセイオフィス(貴金属の純度認定機関)は彼女のブランドにサルベージ(再利用)ゴールドの認定を与え、その特別な刻印を彼女のジュエリーに確認することができる。「認定刻印は1300年以来、英国のジュエリー業界の一部であり、また英国の法律の一部です。これは、第三者による検査が(英国の)ジュエリーの貴金属含有量を保証していることを示しています。それは大陸のジュエリーと一線を画しています。」とウォルターは言う。
デザインと技術GCSEを修了する際に電子廃棄物の世界問題について学んだウォルターは、地元の鋳物工場に修学旅行で訪れた際に携帯電話の基盤に金やプラチナなどの貴金属が含まれていることを知った。
ウォルターは2017年、24歳の時にこのブランドを設立した。有機的で自然の要素を取り入れたインスピレーションと美学は、最初から伝統に挑戦する方法でスタートすることを選んだ。リリーは電子廃棄物やリサイクル宝石、またラボグロウンダイヤモンドを使用し、低炭素排出の商品を生産する非伝統的なジュエリーブランドとなった。
またリリーでは、消費者が所有している不要な貴金属を買い取れるように取引所を設置しており、消費者は郵送で自分の貴金属やジュエリーを買い取ってもらうことができる。その貴金属はリリーの新しい作品に利用される。
「私たちミレニアル世代はとても恵まれています。インスタグラムなどのインターネットサービスにアクセスでき、そこでビジネスを開発することができるのです。本当にとてもラッキーです。」とウォルターはBBCのインタビューで語っている。
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