GIAは2025年までに全てのレポートをデジタル化すると発表

米国の宝石研究機関であるGIA(米国宝石学協会)は、2025年までにすべての紙ベースのレポートをデジタル形式に変換することにより、消費者保護ミッションを強化すると発表した。これにより、年間20トンの紙と18.5トンのプラスチックを節約でき、輸送関連の炭素排出量を削減できると述べている。

この改革最初のステップとして、GIAで最も人気のあるドシエレポートはデジタル版のみとなり、”digital GIA Diamond Dossier”として2023年1月にスタートする。完全に新しく作られたGIAアプリを搭載した新しいデジタルレポートは、消費者に信頼できるダイヤモンド情報を提供し、これまで以上に安全でそして便利だという。

GIAの包括的なデジタルソリューションは、革新的なGIA Match iD機器によって可能になる新しいインスクリプションマッチングサービスも備えている。新しいGIAアプリとシームレスにペアリングするように設計されたGIA Match iDは、ダイヤモンドのインスクリプション(ガードル刻印)画像をキャプチャし、独自の人工知能(AI)技術を使用してダイヤモンドをGIAデジタルレポートに安全にリンクさせる。

「GIAのデジタルレポートは、数十年のイノベーションに基づいており、消費者保護の使命を前進させます。この重要な変革により、GIAは消費者に真にモダンで魅力的な体験を提供し、業界の進歩をよりサスティナブルな未来に導くことができます。」とGIA社長兼CEOのスーザン・ジャックは述べている。

「GIAは、業界をリードする研究、製品開発、グレーディングの専門知識を独自に組み合わせ、AIとクラウド技術の力を最大限に活用しています。この組み合わせは、世界中の宝石やジュエリー業界で大切なクライアントにより良いサービスを提供する能力を強化します。」GIAシニアバイスプレジデント兼最高執行責任者であるプリティッシュ・パテルは述べている。

「私たちのAI技術は偽造インスクリプションを識別できる」とパテルは言う。「変更の有無を確認でき、誰かが(元のグレードダイヤモンドと同じ仕様)にダイヤモンドをカットしても、マシンはAIによる画像認識により、同じダイヤモンドかを判別する十分な能力があります。」

このサービスを利用するには、695ドルのGIA Match iD機器を購入する必要がある。このデバイスは秋にリリースされ、当初は期間限定の無償サービスサブスクリプションが含まれる。(ただし、最終的にはサブスクリプションがかかる。)

デジタルダイヤモンドドシエサービスには、次の3つの特徴を含んでいる。

ダイヤモンドの4Cを含む完全なデジタルレポート。

小売業者と消費者がダイヤモンドのレポート情報を安全に表示、保存、共有し、GIAのダイヤモンド品質の4Cについて学ぶためのGIAアプリ。

独自のAIテクノロジーを備えたGIA Match iD機器は、ダイヤモンドのインスクリプション画像をキャプチャし、安全なGIAクラウド内の個々のGIAレポートにダイヤモンドをリンクし、GIAアプリで消費者に直接提供することを可能にする。

GIAアプリとGIAMatchiDのデモンストレーションを含む、新しいデジタルレポートについては、6月10日から始まるJCKラスベガスショーのGIAブースでデビューする予定。

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