2023年は世界がコロナから本格的に回復した最初の一年となったが、長引くロシアウクライナ戦争とそれに伴う制裁、デビアスとボツワナの契約、ラボグロウンダイヤモンドの台頭などジュエリー、ダイヤモンド業界にとって大きな変動の一年ともなった。2023年に最も注目されたニュースを振り返り、今年がどんな一年だったのかを振り返ると同時に、2024年のジュエリー業界の更なる発展を願いたい。
- 2023年ニュースTOP10
- 2023年9月のジュエリー&ジェムワールドは香港へカムバック
- LVMHグループはラボグロウンダイヤモンドへ投資を実行
- カミラ王妃は、コ・イ・ヌールの王冠を戴冠式で着用予定と伝えられる
- ティファニーの収益が記録的なレベル、LVMH全体の収益を引き上げる
- 著名なダイヤモンドカッター、ガビ・トルコフスキーが逝去
- 中国ブライダルジュエリーブランド『DR』は、「10の非販売」を設定し、顧客を限定する
- プラダがラボグロウンダイヤモンドコレクションをスタート
- フレッドがブルーラボグロウンダイヤモンドを使用したコレクションを発売
- カルティエが大阪・関西万博での催事募集
- ティファニーは、アーガイルの最後のピンクダイヤモンドを35個購入
2023年ニュースTOP10
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2023年9月のジュエリー&ジェムワールドは香港へカムバック
2023年は、コロナ禍以降初めてジュエリー&ジェムワールドが9月に香港で開催された年となった。本記事は2022年10月のものだが、業界関係者のジュエリー展示会への期待が大きく表れた結果となった。
LVMHグループはラボグロウンダイヤモンドへ投資を実行
大手コングロマリットやハイジュエラーによるラボグロウンダイヤモンド領域への参入は2023年に大きな話題になったが、最初に話題に上がったのはLVMHグループの投資ファンドによるラボグロウンダイヤモンド企業LUSIXへの投資だった。本記事も2022年6月ものもだが、2023年も大きく注目を集めていたことがわかる。
カミラ王妃は、コ・イ・ヌールの王冠を戴冠式で着用予定と伝えられる
2023年はイギリスの新国王の戴冠式が行われたが、カミラ王妃が戴冠式でどの王冠を着用するのかは2022年からの注目の話題の一つだった。当初カミラ王妃が着用すると言われていた王冠には、105.602ctsのコ・イ・ヌールダイヤモンドがセットされており、これがインドやパキスタンなど複数の国とのこのダイヤモンドにまつわる軋轢を深くする懸念があったことから、戴冠式の際、王冠からこのダイヤモンドは取り除かれていた。
ティファニーの収益が記録的なレベル、LVMH全体の収益を引き上げる
2022年のティファニーの収益が記録的なレベルに達したことから、LVMHグループの収益は大きく引き上げられた。これはティファニーの新しいコレクションの大成功と、ハイジュエリーの好調な売り上げ、そして同グループの他ブランドの欧米や日本での校長によるものだったという。
著名なダイヤモンドカッター、ガビ・トルコフスキーが逝去
2023年5月28日、世界で最も有名なダイヤモンドカッターの一人であるガビ・トルコフスキーが逝去。ダイヤモンド業界は大いに悼んだ。同氏は最高品質ダイヤモンドとして世界最大の大きさを誇る『ザ・センティナリーダイヤモンド(273.85cts, D・フローレス)』、研磨されたダイヤモンドとして世界最大の『ザ・ゴールデンジュビリー(545.65cts)』をカットしたことで知られ、ベルギー王国より騎士の称号と勲章を与えられている。
中国ブライダルジュエリーブランド『DR』は、「10の非販売」を設定し、顧客を限定する
中国の新興ブライダルジュエリーブランド『DR』の斬新かつストーリテリングに富んだブランド戦略が注目を集めた。同社のコンセプトは「男性はDRで一生に一度しかエンゲージリングを購入することができない」とゆうもので、この「10の非販売」は顧客を更に限定すると共にブランドコンセプトを際立たせることから大きな注目を集めたと同時に、ジュエリーの価値とは何かを再認識させられるものとなった。
プラダがラボグロウンダイヤモンドコレクションをスタート
ラグジュアリーファッションブランドがジュエリーコレクションとしてラボグロウンダイヤモンドを発表した。純粋なジュエリーブランドではないもののハイブランドによるラボグロウンダイヤモンドの導入は業界の大きな注目を集めた。プラダカットというオリジナルカットを開発。また同社はラボグロウンダイヤモンドによって新しい可能性を広げるとしており、今後の展開にも注目が集まっている。
フレッドがブルーラボグロウンダイヤモンドを使用したコレクションを発売
LVMHグループに所属するハイジュエリーブランド、フレッドがブルーラボグロウンダイヤモンドを使用したコレクションを発表。ジュエリーハイブランドのラボグロウンダイヤモンド導入は業界に大きな驚きをもたらした。同ブランドではブルーのラボグロウンダイヤモンドのみを現在採用しており、同ブランド独自のフレッド・ヒーロー・カットが施されている。
カルティエが大阪・関西万博での催事募集
カルティエは2025年日本国際博覧会で内閣府、経済産業省、2025年日本国際博覧会協会とともに「ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier」を出展することを発表。万博の期待を大きく高めた。カルティエは2023年に他にもキッザニアへのパビリオンを期間限定オープンしたりその他様々なイベントを開催するなど消費者との接点を増やし注目を集めた。
ティファニーは、アーガイルの最後のピンクダイヤモンドを35個購入
2020年に惜しまれつつ閉山した、ピンクダイヤモンドの産出地として知られるオーストラリア・アーガイル鉱山。その最後のコレクション35ピースをティファニーが購入したことが話題になった。これは当時時点でティファニー最高額の仕入れとなったと同社CEOは述べており、また今後の価値の上昇を考えるとそれでも安価な仕入れであったと同氏は述べている。
2024年も皆様に有意義な記事をお届けできるよう努めて参ります。
皆様、良いお年をお迎え下さい。
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