
米国の消費者の大多数は、ラボグロウンダイヤモンドの購入に前向きである一方、それを第一の選択肢と考える消費者の割合は減少している。業界団体であるPlamb Clubが最新調査データが明らかにした。
Plamb Clubは年2回実施している消費者調査で、25歳から60歳までの大卒で世帯年収7万5000ドル(約1,100万円)以上の男女2000人を対象に調査を実施した。その結果、回答者の74%がラボグロウンダイヤモンドの婚約指輪を受け入れると回答した。
さらに、83%がラボグロウンダイヤモンドのファッションジュエリーの購入に前向きであると回答した。また、ルビー、エメラルド、サファイアなど、他のラボグロウン宝石についても同程度の関心が示された。

しかし、やや矛盾する結果として、前回2023年の調査と比較して、ラボグロウン宝石を好まないとする消費者が増加しているという結果も示された。
ラボグロウンダイヤモンドを天然ダイヤモンドよりも好むと回答した消費者は全体の33%で、2023年の調査結果から20%減少した。一方、天然ダイヤモンドを好むと回答した消費者は30%で、2023年から7%増加した。また、「判断するのに十分な情報がない」と回答した消費者は37%で、前回の調査から13%増加している。
同じ品質のダイヤモンドを比較した場合、天然ダイヤモンドを購入したいと回答した消費者は49%、ラボグロウンダイヤモンドを選んだ消費者は17%、どちらでもない消費者は34%であった。

Plamb Clubのマーケティングディレクター、マイケル・オコナーは、ラボグロウンダイヤモンドの選好度が低下した理由について確信を持てていないものの、購入時の決定要因は必ずしも選好度だけではないと指摘する。
オコナーは、「より多くの消費者がラボグロウンダイヤモンドを受け入れると回答しているにもかかわらず、天然ダイヤモンドを好むと回答する消費者が多く、購入意向についてはほぼ二分されている状況は興味深い。消費者は天然ダイヤモンドを欲しがると言いながらも、実際にはより高品質なものを求めてラボグロウンダイヤモンドを購入している」と述べている。
ラボグロウン宝石の購入を決定する上で価格が最も重要な要素だと回答した消費者は31%で、2年前の45%から減少した。しかし、「品質の差」、つまり同じ価格でより良いカラーやクラリティの石を入手できることを重視する消費者は30%で、2年前の23%とほぼ同水準だ。「倫理的な理由」と「環境的な理由」を挙げた消費者はそれぞれ17%と16%で、前回の調査とほぼ変化はない。

今回の調査では、ラボグロウン宝石に対する消費者の認知度も高いことが明らかになった。回答者の84%がラボグロウンダイヤモンドについて聞いたことがあると回答し、45%が「天然ダイヤモンドと組成と外観は同じだが、実験室で製造されたもの」という正しい定義を選択した。これは2年前の41%から増加している。

本調査はPlamb Club、パオラ・デルカ率いるトレンド予測会社「The Futurist」、そして調査分析会社Qualtricsによって実施された。2025年に新たに追加された質問もあり、2023年の調査結果と比較できない項目もある。
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