- ホリデーシーズンが近づくにつれて、米国市場は見通しを明るくしている。
- 2022年の売上は2021年ほどにはならないと見られるものの、宝飾小売店では消費者の信頼感の高まりと着実な関心の増加を感じている。
- メモ取引は堅調。
- ラグジュアリージュエリーの売上は一般的なジュエリーよりも好調。
- 国際的な取引業者や製造業者は慎重になっている。
- 中国は新型コロナウイルスによる規制によりマーケットが弱い。
- 極東市場は旅行者への隔離を継続しており、貿易に影響を与えている。
- 売上の減少がダイヤモンド在庫レベルを上昇させており、それに伴いポリッシュダイヤモンドの価格は下落している。
- 9月19日の(デビアス)サイトでの低価格を期待しているため、現状のダイヤモンド原石の取引は遅い。
- ナチュラルダイヤモンド評議会は「To Treasure, Now and Forever」キャンペーンを発表、女優のリリー・ジェームズを新しい大使として指名。
- IGIは、ファンシーシェイプダイヤモンドのグレーディングレポートにカットグレードを追加する。
ファンシーカット
0.30ctから1.20ctのファンシーカット市場は冷え込んでいる。カットの良いファンシーシェイプの供給不足が価格を支持している。1.20〜3.99ct、F-J、VS-SIの需要は安定している。オーバルを筆頭に、ラディアント、エメラルド、ペア、クッション、マーキスがそれに続く。消費者が様々なシェイプを求めているので小売店はより幅広いシェイプを取り扱い始めている。ファンシーシェイプダイヤモンドを使用したエンゲージメントリングへの関心が高まっている。大きなサイズのファンシーシェイプに関しては通常よりも高い価格で取引されており、エクセレントカットのファンシーシェイプにはプレミアム価格が設定されている。カットの優れないファンシーシェイプは依然として販売が困難。
アメリカ
ホリデーシーズンに備え強い需要がある。販売業者はホリデーシーズンにはポジティブな見通しだが、記録的な売上となるとは予測していない。サプライヤーはメモ取引が好調で、特に3cts+G-I、SI1-SI2のラウンドとファンシーシェイプの両方好調。在庫の入れ替えは難しい。全米産業審議会によると、インフレへの懸念が緩和されたため、8月には消費者の試乗信頼感が高まったという。
ベルギー
取引業者は市場の方向性について不透明性を感じている。他のトレーディングセンターの景気後退は、アントワープのダイヤモンド業者のムードを低下させている。2.50ct+のクオリティの良いダイヤモンドの需が改善している。二次市場でのダイヤモンド原石のプレミアムが低下している。
イスラエル
世界的に需要が弱く、ダイヤモンド取引所での取引は静か。9月26日〜27日のロシュ・ハシャナの休日に先立ち、取引業者は米国のホリデーシーズンへの販売を完了しようとしている。8月のポリッシュダイヤモンドの輸出は前年比21%減少の2.719億ドル、ダイヤモンド原石の輸入は32%減少の1.66億ドルとなった。
インド
ビジネスは低調。クラリティの低いダイヤモンド、また鑑定書の付いていない商品の市場は弱い。中国市場からの需要が低迷する中、米国からの需要がマーケットを支えている。サプライヤーは、注文の減少に伴い在庫レベルが高くなっている。ダイヤモンド原石の価格は依然として高いレベルで、そのため研磨は生産キャパを下回っている。極東市場が回復した場合、インドのマーケットは9月後半には回復するという楽観的な見方も存在する。
中国・香港
本土の需要が復活し始めており市場のムードは改善されている。1〜2cts、F-H、VS2-SI2、3EXへの着実な関心がある。防疫による海外からの渡航者が少ないため、香港の地元の小売業は売上が弱い。宝石商は、隔離規則を緩和することでセクターが回復されると予測している。労働市場が回復するにつれて、ジュエリー、時計、ラグジュアリー、ギフトなどの売上高は前年比28%増加し、7月に40.8億香港ドル(5.994億ドル)に増加した。9月27日〜30日に開催されるシンガポール ジュエリー&ジェムワールドショーへ訪れるディーラーはほとんどいない。
コメント