国際ダイヤモンド業界市場最新動向 22.06.24[RAPAPORT]

ラスベガスショーの結果が示すように、米国市場は楽観的でインフレの懸念にもかかわらず、堅調な需要がある。
0.30ctサイズの商品は中国市場で減速を見せている。
時期的に取引はあまり活発ではない。
あまり適切ではない商品の過剰在庫があり、需要が少ないために価格が下落している。
ロシアの原石がサプライチェーンに入り、市場のバランスを崩す可能性が懸念されてる。
アルロサは2022年に3400万から3500万ctの生産計画を維持している。
デビアスの6月の売上高は+36%増の6.5億万ドルとなった。
TSLは会計年度の売上高が5%増の3.5億ドル、利益が200万ドルであるのに対し損失が600万ドルとなり、中国市場の不振を警告している。
サザビーズNYは5,200万ドルを販売し、101.41ctsのペアシェイプ、D、インタナリーフローレスのダイヤモンドは1,300万ドルで落札された
エドワード・アッシャーは、WDC社長としての任期を2023年まで延長する。

ファンシーシェイプ

市場は安定傾向にあり、供給不足が価格を支持している。1.20〜3.99ct、F-J、VS-SIが最も需要が高い。オーバルを筆頭に、ラディアント、エメラルド、ペア、クッション、マーキスがそれに続く。消費者が様々なシェイプを求めているので小売店はより幅広いシェイプを取り扱い始めている。ファンシーシェイプダイヤモンドを使用したエンゲージメントリングへの関心が高まっている。大きなサイズのファンシーシェイプに関しては通常よりも高い価格で取引されており、エクセレントカットのファンシーシェイプにはプレミアム価格が設定されている。カットの優れないファンシーシェイプは依然として販売が困難。

アメリカ

好調だったJCKの後、業者は商品の補充に苦しんでいる。小売業者はショーで在庫を購入した。落ち込みが夏の季節的なものだと業界は考えている。1〜3ct、G-J、VS-SIは堅調な需要がある。ラボグロウンダイヤモンドへの関心が高まってきている。反面、ロシアのダイヤモンドが流通に入り込む懸念が高まっている。

ベルギー

JCKラスベガスショーからのポジティブなフィードバックがある。出展者は過去2年間のイベントへの制限の後、積極的にショーに参加した。業者取引は安定している。1ct未満のダイヤモンドの動きは良好だが、バイヤーは特定の基準を設けている。ポリッシュダイヤモンドは不足気味。セカンダリーマーケットでは原石が不足。

イスラエル

世界的な不調の中で取引は順調。市場の方向性を不透明なままのためバイヤーの購入は慎重な傾向。対米国市場は強いがインフレが消費者の感情を低下させている。ラスベガスショーが活動のピークではないかと心配する人も多い。対中国取引は封鎖後も低迷し、特に0.30ctの商品の受注が低迷している。

インド

対米国の販売活動は安定傾向。ラスベガスフェアの参加者は堅調なビジネスをしたが、クライアントが継続的な注文を行うかどうかは不明。ロックダウンの影響による中国市場の低迷は懸念を生み出している。ラウンドとファンシーの0.70ctの需要は好調。ラボグロウンダイヤモンドは好調。

中国・香港

中国の低迷の中で消費感情は低い。香港市場が再開されたにもかかわらず、本土の国境閉鎖は観光客の流入と一般的な商取引を妨げている。Jewellery & Gem Asiaショーは、主に地元の小売業者を集めるものとなり、出展者の売上は伸び悩んた。 0.30〜0.80ct、D-I、VS2-SI2、3Xダイヤモンドの業者からの需要が安定している。1〜2ctsは弱い。

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