オンラインメディアであるMmegi OnlineはインドのCVDラボグロウンダイヤモンド産業についての記事を発表し、その中でインドのCVD設備の数は今年中に6000台から9000台に増加すると述べた。
この推測はデビアスのグローバルサイトホルダーセールス副社長であるダイヤモンド貿易執行副社長であるポールローリーの言葉から引用されたものだ。実際にこの数字の根拠は定かではないが、昨年10月時点ではインドのCVDマシンの設置速度は半年間で1500台と推測されていた。昨年10月時点でのインドでのCVDマシン設置すうが4500台ほどであれば、このペースで確かに年内に9000台の設備数に達する可能性がある。
しかし注意すべきポイントは、この設備数は推計されたものであるということ、そして設備数が必ずしも生産数に直結するわけではないということだ。
上記のデータに加えて、Mguniでは他のいくつかの説明を述べている。
- ボツワナにとって(Mguniは世界最大の天然ダイヤモンド生産国であるボツワナを拠点とするメディア)ラボグロウンダイヤモンドは単なる論争の対象ではなく、生死に関わる問題(life and death issue)である。
- 大量のラボグロウンダイヤモンドが米国市場に輸入されており、2022年の婚約指輪の約1/3がラボグロウンダイヤモンドだったというデータがある。対照的にイギリス及びヨーロッパ市場では比較的浸透が遅い。
- 現時点で、その価格がラボグロウンダイヤモンドの推進力になっている。また、生産拡大に伴い価格はさらに下がっている。
- ラボグロウンダイヤモンドの値下げは、多くの企業(主にインド)が生産に参加するよう刺激している。一方、小売業者(主に米国)は、B2B取引での値下げに魅力を感じており、より多くのラボグロウンダイヤモンド製品を探すようになっている。
- 欧米市場がロシアの天然ダイヤモンドへの制裁を強化するにつれ、そのために発生する供給ギャップがラボグロウンダイヤモンドの発展を促進している。
- ラボグロウンダイヤモンドは天然ダイヤモンドと市場に共存し、2つの異なる製品になる。価格に関しては、ある程度まで下がった後に止まるかどうかは不明。
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