IGI売上の66%がラボグロウンダイヤモンド関連に

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ラボグロウン需要拡大が業績を牽引、天然ダイヤモンド事業も継続強化

国際宝石鑑定機関であるInternational Gemological Institute(IGI)は、2027年度第1四半期(2026年4~6月)の業績を公表し、売上高・利益ともに大幅な増加を記録した。特にラボグロウンダイヤモンド(LGD)関連の鑑定需要が好調で、現在では売上全体の66%をLGD関連が占めるまでに拡大している。

一方で同社は、天然ダイヤモンド分野についても引き続き重要な事業の柱と位置付けており、新規顧客の獲得を通じて市場シェア拡大を目指す方針を示している。

売上は23%増、利益は29%増

IGIによると、2027年度第1四半期(2026年4~6月)の売上高は37億ルピー(約3,600万米ドル)となり、前年同期比23%増加した。

また、EBITDAは22億ルピー(約2,100万米ドル)となり、前年同期比29%増と、売上を上回る伸びを記録した。

鑑定需要の増加に加え、事業構成の変化により収益性も改善したことがうかがえる。

売上の3分の2をラボグロウン関連が占める

今回の決算で最も注目される点は、LGD関連売上の構成比だ。
IGIの売上内訳は以下のようになっている。

  • ルース(裸石)のラボグロウンダイヤモンド鑑定:58.2%
  • ラボグロウンダイヤモンドジュエリーの鑑定:7.8%

両者を合わせると66%となり、現在ではIGIの売上の約3分の2がラボグロウンダイヤモンド関連事業から生み出されていることになる。これは、天然ダイヤモンドを中心として発展してきた鑑定機関の収益構造が大きく変化していることを示す数字だ。

CEO「LGD・カラーストーンで幅広い成長」

IGIのテーマスプ・プリンターCEO兼マネージングディレクターは、今回の業績について、ラボグロウンダイヤモンド(ルース及びジュエリー)、カラーストーンの各分野で幅広い成長が続いていると説明した。

一方で、天然ダイヤモンドについても「依然として重要な戦略分野(Key Strategic Pillar)」であるとの認識を示している。同社は、新規顧客および既存顧客双方への営業活動を強化し、天然ダイヤモンド分野でも市場シェア拡大を進める方針だ。

CFO「成長を支えているのはラボグロウン」

IGIのグループCFO(最高財務責任者)であるイーシュワル・アイヤー氏は、米CNBCの取材に対し、ラボグロウン市場について「この市場には本質的な需要が存在しており、その需要が生産設備の大幅な増設につながっている。」と説明、また「過去6~7四半期の数量成長の大半はラボグロウンダイヤモンドによるものであり、この分野の売上成長率は天然ダイヤモンドを上回っている。」と述べ、市場全体の成長をLGDが牽引しているとの見方を示した。

実質的にはインド市場への依存が拡大

IGIは1975年にベルギー・アントワープで創業したが、現在では事業構造が大きく変化している。同社によると、現在の売上の約80%はインド国内の鑑定所から生み出されており、その中心は世界最大のダイヤモンド研磨・LGD生産拠点であるスーラトやムンバイだ。これは天然・ラボグロウンを問わず、世界のダイヤモンド加工産業の重心がインドにあることを表している。

GIAとの方針の違いも鮮明に

今回の決算は、IGIがLGD市場を積極的に取り込んでいる姿勢を改めて示した。

2025年、GIA(Gemological Institute of America)は、ラボグロウンダイヤモンドについて従来のカラー・クラリティ評価を廃止し、「Premium(プレミアム)」または「Standard(スタンダード)」の2区分による新たな評価制度へ移行する方針を発表した。

これに対しIGIは2025年7月、「ラボグロウンダイヤモンドのカラーおよびクラリティグレーディングを中止する予定はない」と表明しており、天然ダイヤモンドと同様の詳細な品質評価を継続する姿勢を明確にしている。

LGD消費者信頼としての鑑定書

今回の業績は、IGIの成長が世界的なLGD市場の拡大を反映していることを示している。

日本市場では、ラボグロウンダイヤモンドの普及が欧米やインドほど進んでいないものの、今後取り扱いブランドや販売チャネルの増加に伴い、鑑定書の役割はさらに重要になる。また、GIAとIGIでラボグロウンダイヤモンドに対する評価方針が異なる状況が続くことで、小売店や消費者には鑑定書の内容や評価基準の違いを正しく理解し、説明することがこれまで以上に求められるだろう。

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